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マクラーレン・ホンダのバトン「来年に向けて頑張るしかない」

2015年06月09日(火)20:46 pm

マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンにとっては、先週末のF1カナダGPは早く忘れてしまいたいレースとなったことだろう。

【結果】F1カナダGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント

前戦モナコGPでマクラーレン・ホンダに初ポイントをもたらしたバトンだったが、モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで行われたカナダGPフリー走行3回目ではセッション終盤にホンダのパワーユニットにトラブルが発生。それによってエンジン交換を余儀なくされたバトンは予選出走ができずに終わってしまう。

これによって最後尾から決勝をスタートしたバトンだったが、年間4基までと制限されているパワーユニットに5基目のコンポーネントを投入したことから、さらにレース中のペナルティーストップまで科されてしまっていた。

■ホンダを責めても何も変わらない

バトンとしても、ここまでホンダのパワーユニットが厳しい状況に追い込まれるとは思ってもいなかっただろう。だが、バトンはホンダを責めたところで状況が変わるわけではないと次のように語った。

「相手に石を投げつけたり、とがめたりしたところでこの状況を改善したり、問題解決ができるわけじゃないよ」

そうは言うものの、もちろんバトンにとっても現在の状況がうれしいはずはない。

2009年のF1チャンピオンであるバトンがパフォーマンスや信頼性に欠けるクルマで自分の能力をなかなか示すことができずにいる一方で、マクラーレンの育成ドライバーであるケビン・マグヌッセン(控えドライバー)やストッフェル・ファンドールネ(テストドライバー)からのプレッシャーも受けることとなっているのだ。

中には、マクラーレンがすでにバトンとの契約を解除する方向で動き始めたようだと報じたメディアもある。

■自分にできることをするしかない

バトン自身は、それは「でたらめだ」と否定したものの、結果が出せないことを単にホンダのせいにしていただけでは何の解決にもならないということも認めている。

「どこを改善しなくてはならないかということを言わなくてはならないし、それに向けて取り組まなくてはならない」

そう語ったバトンは、「それを表立ったところでやろうとは思わないだけさ」と付け加えた。

スペインの『AS』は、ホンダのパワーユニットは現在最強をほこるメルセデスに比べると、まだ70馬力も劣っていると指摘。マクラーレン・ホンダのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエも、ホンダは「かなり後れをとっている」と認めている。

「このチームにはすごいプレッシャーがかかっている」と認めたバトンは、次のように続けた。

■パフォーマンスと信頼性が両立できていない今のMP4-30

「速く走ろうとはしている。だけど、そうすると信頼性のリスクを冒すことになるんだ。このバランスをとるのが本当に難しいんだよ。レース後に、みんなで“ついてなかった”と言っているだけだと思う?」

「今季中に表彰台に上るのは無理だね」と続けたバトンは、次のように付け加えた。

「来年は2015年よりはもっと面白くなるはずだよ。だけど一足飛びに2016年に行くわけにはいかないんだ。そのためには仕事をするしかない。そうでなければいい結果など得られるはずもないからね」

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