F1イタリアGPの将来を再び軌道に乗せる試みは、どうやら不調に終わった。
いかに伝統の一戦とはいえ、バーニー・エクレストンは大ナタを振るう覚悟だ。そこでイタリア自動車クラブ会長のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニとレース主催者『SIAS』を代表してイバン・カペリは、モナコでエクレストンに会うことにした。
だがミラノの日刊紙『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』紙によると、交渉は「行き詰まった」。
拡張を続けるF1カレンダーで生き残りに必死のイタリアGPだが、主催費が2,000万ドル(約24億3,000万円)ほど不足しているという。メキシコやアゼルバイジャンといった国々は市場としてより魅力的。このままではヨーロッパのF1開催が減るばかりだ。
しかし、スティッキ・ダミアーニは希望を捨てていない。
「政治の意志が働いて、必ずやこの問題は解決するだろう」という。
だが先週の始めにエクレストンは、モンツァに代わるサーキットとしてムジェロに言及。トスカーナにフェラーリが所有するコースである。
「これは素晴らしいチャンスだ」と、ミラノの地方紙『Il Giorno(イル・ジョルノ)』に語ったエクレストン。「(前フェラーリ会長のルカ・ディ)モンテゼモーロが長く温めていた計画だった」
スティッキ・ダミアーニは次のようにいう。「もしこのままモンツァでF1が開かれるなら、よくやったと自分たちをほめたい。その他の選択肢に至るなら、われわれの力もそこまでだ」
「モンツァはF1にとって理想的な戦いの場だ。その点を主張しなければ、私はバカだね」