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プロスト、ハミルトンの新契約がロズベルグに与える影響を語る

2015年05月24日(日)12:55 pm

かつて4度F1チャンピオンに輝いた元F1レーサーのアラン・プロストが、ルイス・ハミルトンとメルセデスAMGの新たな契約がチームメートのニコ・ロズベルグにとっては精神的ダメージとなっただろうと語った。

メルセデスAMGは20日(水)に、ハミルトンと2016年から3年間の契約を延長したと発表。多くのメディアが、2014年のF1チャンピオンであるハミルトンの年俸は5,000万ドル(約60億円)、あるいはそれ以上となるだろうと見積もっている。

恐らく、現在ロズベルグが得ている報酬は、それに比べるとはるかに見劣りするものだろう。

モナコでその件に関する質問を受けたロズベルグは、「金額については知らないし、記事に目を通したりもしていない。だけど、僕は自分の契約にはすごく満足しているよ。本当さ」と答えている。

だが、今回新たに結ばれた契約により、30歳となるハミルトンはメルセデスAMGの親会社であるダイムラーのディーター・ツェッチェ会長に比べても5倍以上の報酬を得ることになると考えられている。

メルセデスAMGのビジネス部門エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、モナコで次のように語った。

「その質問には答えられないな。市場原理というものがあって、その市場においてそれだけの価値があるのかどうかということだからね」

「ルイスは最高レベルのドライバーだ。多分、現時点においては最高だろうし、ブランド(メルセデス)にとっても大きな価値を持っている。基本的にこれが彼の価値を左右するものだし、チームと彼にとってはよく言われるウィン・ウィンの状況となっているんだ」

だが、プロストは今回のハミルトンの契約がロズベルグに大きな影響を与えることになるだろうと考えている。

メルセデスAMGでは、ハミルトンを明確なナンバー1ドライバーとして処遇すると公言したわけではなく、あくまでも2人のドライバーには公平な立場で戦わせると明言している。

「だが、見方によれば、金額がその立場を表すサインだとも言えるよ」

ドイツの『Tagesspiegel(ターゲスシュピーゲル)』紙にそう語ったプロストは、次のように続けた。

「彼のほうが多く稼いでいるとするなら、それはチームが彼のほうが高い価値があると見ていることにほかならないからね」

「技術的なものに加えて、F1においては人間的な側面も非常に重要なんだ。だから、もし人間的な部分において扱いの差といったものがあれば、ドライバーはすぐにそれを感じ取ることができるものだ」

60歳となるプロストは、ハミルトンはロズベルグ以上にメルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダとの関係が強いように感じていると語り、次のように続けた。

「それがニコにとっての問題となるかもしれないね。彼は技術的な面において不利な扱いを受けることはないかもしれない。だが、精神的な面においては、自分のほうが不利だということが心に刻まれてしまうだろう」

「それは小さなことかもしれない。だが、それによって大きな差が生じてしまうことだってあるんだ」とプロストは付け加えた。

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