「あなたの声をF1に届けよう」とばかりに、GPDA(F1ドライバーズ協会)がオンラインアンケートを立ち上げた。
バーニー・エクレストンの賛同を得てモナコGPから始まったアンケートは、幅広く世界のF1ファンから意見を募っている。
「一般市民やファンの声を吸い上げなければと思ってね」とオーストリアのテレビ局『ORF』に話すのは、GPDA会長アレックス・ブルツ。
折しもF1界には危機感がプンプンと漂っている。なかでもドライバー達がファンの反応にいちばん敏感だという。モナコの市街地コースでF1のサポートレースとして行われているGP2とタイム的に大差ないとあっては、彼らにそっぽを向かれても仕方ない。
「たとえ追い越しが多少、減っても、私たちが見たいのは最速のマシンだ」とブルツ。
アンケートを行なっているのはGPDAだけではない。今週、イギリスの自動車専門出版社が始めたF1ファン向けのアンケートは、オープンから24時間のあいだに25,000件の回答があった。
GPDAのアンケートについてメルセデスAMG会長トト・ヴォルフは、次のようにコメントした。「ドライバーあってのF1だからね。彼らが積極的に動いてファンにアプローチするのはいいことだ」
先週、F1戦略グループの会合が英ビギン・ヒル空港にエクレストンが所有する建物で行われた。のちに出された声明で、出席者の合意によって決定した将来に関するさまざまなプランが明らかになった。レース中の燃料補給もそのひとつである。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、モナコで次のように語った。「それほど多くの決定事項がまとまったわけじゃない。しかし、F1が至った事態についてさまざまな意見が交わされた」
ホーナーと同じく会合に出席したヴォルフは、「よかった」と評価する一人だ。
「まるで他所のミーティングに出ているみたいだった」と21日(木)に語ったのはフォース・インディアのチーム代表、ボブ・ファーンリー。
「この18ヶ月というもの、ありとあらゆるコスト制限策で意見を集約できなかったのに」
エクレストンにはF1で「独裁者」ぶりを発揮して欲しい。そんな声が上がる中、ホーナーは戦略グループの意義をもういちど見直すべきと主張する。
「バーニー(エクレストン)とジャン(トッドFIA会長)が一致団結、『これが商品としてのF1だ、F1はこのように統治するのだ』といってわれわれに方向性を示してもらいたい」
GPDAのアンケートは、こちらから。