今シーズンのF1における最大の「掘り出し物」は、17歳でのF1デビューが話題となったマックス・フェルスタッペンではなく、そのチームメートとして同じトロロッソからデビューした20歳のカルロス・サインツのほうだという声もある。
通常であれば20歳という若さでF1デビューを飾り、父親がかつて世界ラリー選手権で名をはせた有名ドライバーであることを考えれば、サインツのことがメディアでももっと大きく取り上げられても不思議ではなかったはずだ。
だが、サインツはこれまで、F1最年少ドライバー記録を塗り替え、すでにあの偉大なアイルトン・セナと比べられてさえいる17歳のフェルスタッペンの陰に隠れてしまっている形だ。
だが、実際にはサインツのほうがここまではフェルスタッペンを上回るポイントを獲得している。さらに先週末のF1スペインGP予選では5番手となったことが高く評価されている。
「自分が今年の掘り出し物なのかどうかは分からないけれど、ここまでのところはいい感じできているし、多くの人たちを驚かせることができたと思っているよ」
母国スペインの『Diario Sport(ディアリオ・スポルト)』にそう語ったサインツは、ほほ笑みを浮かべながら次のように続けた。
「これからもこういうレベルを持続していかなくてはならないよ。だって、そういう人たちは忘れるのも速いからね」
だが、サインツは、フェルスタッペンに大きな注目が集まる中、自分が彼に負けない走りを見せることができていることには安心しているという。
「マックスがどれほどいいドライバーであるかということはみんなが目にしてきた。決して誇張されていたわけではないことが分かったわけだ。だけど、彼がいいドライバーだからといって、僕がそうではないということにはならないんだ」
そう主張したサインツは、次のように締めくくった。
「ここまでの数レースでそのことを示してみせることができたよ。彼が僕を徹底的にやっつけてしまうだろうと考えていた人たちに対してね」