自分がチームメートとの仲に緊張をもたらした覚えはない。そう話すのはパストール・マルドナード(ロータス)だ。
F1第5戦スペインGPで、マルドナードとロマン・グロージャンのギクシャクした関係が露見。きっかけは金曜フリー走行1回目だ。控えドライバーのジョリオン・パーマーがドライブするたびに、グロージャンがシートを譲ってきたのである。
ベネズエラ国営石油会社PDVSAから多額の資金をチームに持ち込んだマルドナードは、契約で全セッションの走行が約束されているとして交代を拒否している。ところが彼はバルセロナで、要請があればフリー走行1回目の運転を譲るのにやぶさかではないとマスコミに語った。
「この問題はすでに10回ほど取り上げたが、何も状況は変わらない」と不満気なグロージャン。
さらに、10日(日)の決勝で両者のE23は接触してしまう。マルドナードはリアウィングを中心に大きなダメージを被り、最終的にリタイアした。
こうしたアクシデントにも関わらずマルドナードは、グロージャンと「何の問題もない」と主張する。
「彼と話をしたが、別になにもない」とマルドナードは、『Universo(ウニヴェルソ)』紙にコメント。
「ほんの軽く触れただけだ。互いにわざとやったわけではないのは明らかだ。起きたことは変えられない」
今季のマルドナードは5戦中4戦でリタイア。まだ得点はゼロだ。
一方グロージャンは、チームにもっとがんばってほしいと話している。
「マシンの素性はいいんだ」とフランス『RMC Sport(RMCスポール)』に述べたグロージャン。「ただし、新パーツの投入が必要だ。手持ちのものは、そろそろ使い古しになってきた」