燃料タンク問題、いちおう疑い晴れる
FIA（国際自動車連盟）は10日（日）のF1第5戦スペインGP終了後、各マシンの燃料システムをチェックした結果、チームたちはペナルティを免れた。
一部のトップチームが規則の抜け穴を発見との疑惑が持ち上がったのを受けて、FIAは同レースの予選後、チーム側に通達を出した。レースが終わったら「燃料流入量」に関する規則に従って、より厳しくマシンを調べるといい渡したのだ。
メルセデスAMGのニキ・ラウダも、あるチームが「スペアの燃料タンク」を積んでマシンを走らせていると疑った一人。陰謀好きのF1関係者たちは、スペインGP決勝でフェラーリが謎のペースダウンを喫したのを見逃さなかった。
ドイツ『Speedweek（スピードウィーク）』によるとレース後、車両検査員は全F1エンジンメーカーから特定のマシンを選んで燃料システムを調べた。ダニエル・リカルドのレッドブル・ルノー、セバスチャン・ベッテルのフェラーリ、ジェンソン・バトンのマクラーレン・ホンダ、そしてレースに優勝したニコ・ロズベルグのメルセデスAMGだ。
その結果、以上の全マシンは検査に合格した。
問題は、昨日始まったF1バルセロナ合同テスト、さらに2週後の第6戦モナコGPだ。いちどはペースを取り戻したフェラーリが、またまた後退するかどうかに注目は集まる。
メルセデスAMGのトト・ヴォルフは、フェラーリが見せたスペインGPのペース低下は一過性で、彼らの逆襲は続くものとみる。
「フェラーリは、昨年のレッドブルよりわれわれに接近している」とオーストリア『APA通信』に話すヴォルフ。「世界選手権の戦いは、決して楽なものではないね」
そのためメルセデスAMGは決して安穏としていられないとヴォルフは、しっかりと手綱を締める。たとえニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンがスペインGP決勝の1-2を独占したとしてもだ。
「われわれの経験から、準備を怠るとライバル勢はすぐに襲いかかってくる」とヴォルフは、イタリア『Autosprint（オートスプリント）』誌に語る。
「われわれも、追いつかれまいと必死だ。周囲を気にせず、自分たちのマシン改善に集中することだね」というヴォルフだった。
