将来のフェラーリ入りが何かと取りざたされるバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)。しかしチームメートのフェリペ・マッサは、話が「先走り」しすぎだとの意見だ。
ご存知の通りマッサは長年フェラーリに仕え、昨年ウィリアムズに移籍。フィンランドの若き新星の成長を見守っている。
ボッタスのフェラーリ話はこの数週間いきおいを増していて、2017年加入に同意する「前契約」に署名済ともいわれる。
そのようなうわさはF1第5戦スペインGPでかき消されたが、ボッタスは完全に否定しなかった上、ウィリアムズ残留の意欲も見せなかった。
だが、どう考えてもボッタスの話は先走りとしか思えない。これがマッサの印象だ。
「バルテリ(ボッタス)は素晴らしい才能の持ち主だと思う」とフィンランドのテレビ局『MTV3』に話すマッサ。「将来、チャンスはある。それはウィリアムズかもしれないし、どこか他のチームかもしれない」
「しかし、みんな話を急ぎすぎだ。2年先を今からうわさするなんて」
「今シーズンに集中させてやってほしい。さもなければ、せめて来年の話にしてくれ。彼が優秀なドライバーなのは明らかだ。F1で彼の未来は明るい」
フェラーリ入りのうわさが独り歩きするばかりのボッタスだが、2年前にマラネロを追われたマッサに目を転じると、これがまた興味深い。ボッタスは開幕戦メルボルンを腰痛で欠場したとはいえ、今季5戦を終えてマッサは3ポイントしか離されていないのだ。
セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンの両F1世界タイトル経験者を擁するフェラーリ。ライコネンについてチーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、2016年のシートが欲しければ自分で勝ち取るべしと話しているが、今のところ2人ともチームの支持を得ている。
「ボッタスうんぬんは将来の話だ」とバルセロナで、イギリス『Sky(スカイ)』にコメントするアリバベーネ。「あくまで将来の話だが、ボッタスはおもしろい存在だ。他にも若手ドライバーは多いが、彼らと同じく、すばらしいパフォーマンスを見せている」