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F1に再び「隠し燃料タンク」疑惑?

2015年05月11日(月)11:24 am

「燃料流量」に関する問題が再びF1のパドックでささやかれている。

今年3月に、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、F1エンジンサプライヤーの中に、現在のルールの抜け穴を見つけ出したところがあるのではないかとの疑いを抱き、燃料流量規制をより厳しくチェックすることになりそうだとの報道が行われていた。

その時点では、恐らくフェラーリとメルセデスが、FIAが設置を義務付けている流量センサーをごまかして、一定の時間について燃料流量を増大させる方法を見つけたのではないかとうわさされていた。

そして、F1スペインGP(第5戦)が行われたバルセロナで、この話題がまた一躍クローズアップされることになった。それはメルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフが『Stuttgarter Nachrichten(シュトゥットガルター・ナッハリヒテン)』紙に対し、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの2人には予選で自由に使うことができる「アディショナルモード」が与えられていることを認めたことによるものだ。

だが、メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、別のうわさも耳にしているとドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。

「いくつかのチームでは通常の燃料タンクに加えて、追加の燃料タンクを備えているといううわさがあるよ。そこに適正な量の燃料が満たされれば、レースで使えるようになるというものだ」

ラウダは、フェラーリが予選ではメルセデスAMGに後れをとるものの、レースになるとメルセデスAMGに匹敵するほどのペースを見せることがあることに言及しているのかもしれない。

FIAはバルセロナにおいて、各チームあてに燃圧を「一定値にとどめなくてはならない」という技術関連指示書を交付し、このルールが「即時発効」すると伝えたとしている。

FIAのF1競技委員長であるチャーリー・ホワイティングは、「我々はさらに、使用されているすべての燃料システムに関し、慎重に物理的調査を実行していく」と付け加えている。

ラウダは、うわさに上っているという「追加タンク」に関し、次のように付け加えた。

「こうしたことはうわさに過ぎない。だが、間違いなく確かなことは、今後はそういうものは使えないということだ」

このうわさが真実かどうかは明らかではないものの、「追加燃料タンク」で思い出されるのが、2005年に発覚した当時BARホンダのクルマに施されていた隠し燃料タンクだ。そのときと今回では主たる目的が異なるものの、ルールの抜け穴を探して少しでも有利な戦いをしようと試みるのはいつの時代でも変わらないようだ。

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