今後の2015年F1全戦で、軟らかめのコンパウンド選択に重点を移すと報じられたピレリ。ところが運用責任者のポール・ヘンベリーがこれを否定した。
レースの面白みを増そうと、ピレリは今後、軟らかめのタイヤを選んで供給するといわれる。だが、感想をきかれたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)は、顔をしかめるのであった。
「もともと立てたプランが何であれ、それに沿うべきだと思う。さもないと、彼ら(ピレリ)が選手権の行方を変えかねない」とアロンソはいう。
しかしヘンベリーは8日(金)、一連の報道は正しくないと次のようにドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に語った。
「例えば次の第6戦モナコGP(5/21-24)でわれわれはソフトとスーパーソフトを持ち込むが、そんなものは今に始まったことではない」
ピレリは現在、2017年の規則改正について詳細を知りたがっている。次のタイヤ供給契約に向けて入札の準備をしたいのだ。
可能性としては、18インチの扁平タイヤ採用が考えられる。ピレリではすでに試作品をGP2マシンに装着、テストもバルセロナにおいて実施済だ。
さらに、現在のハード、ミディアム、ソフト、スーパーソフトの計4種類から、将来は6種類に細別する案もある。
しかしピレリは、フォース・インディアが提唱するアイデアには反対だ。F1全戦において、全タイプからチーム主導のもと2種類を選ぶというものである。
「トップチームはどこも同じ種類のタイヤを選ぶにきまっている」とヘンベリー。「どうせ何のサプライズもない」
「下位のチームは、賭けの意味をこめて軟らかめのコンパウンドを選ぶかもしれないが、例えばマノー・マルシャあたりが5周後にボロボロのタイヤでピットインしてきたら、ピレリにとってイメージがよくない」というヘンベリーだった。