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ダニエル・リカルド「かんしゃくを起こしたくなることもある」

2015年05月04日(月)19:55 pm

2015年の開幕戦以後、ルノーエンジンの信頼性不足やパフォーマンス不足もあって大きく出遅れたレッドブル。現在のエンジンルールやルノーに不満を抱えるモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコやオーナーのディートリッヒ・マテシッツは、F1からの撤退すらほのめかす発言を行っている。

F1ビジネス記者として知られるクリスチャン・シルトによれば、レッドブルが出した年次財務報告書の中には、2020年まではF1参戦を続けると記載されているという。

それでも、F1最高責任者のバーニー・エクレストンは『Forbes(フォーブス)』に対し、仮にレッドブルがF1から撤退することを決めれば、それに対して「我々にできることは何もない」と認めている。

■「本当かどうかは分からない」とリカルド

そんな中、今やレッドブルの実質上のナンバー1ドライバーとなったダニエル・リカルドは、母国オーストラリアの『Brisbane Times(ブリスベン・タイムス)』に次のように語った。

「そのこと(撤退)や、マテシッツの不満のことを耳にした時、僕は彼が単に参加チームの数合わせをするためだけにF1に参戦しているわけではないんだということを完ぺきに理解したよ」

「僕たちドライバーでさえ不満を抱えているわけだから、彼だって少なくとも同じように不満を抱えているはずなんだ。これは彼のブランドだし、彼の資金により、彼の考えを実現するためにやっているわけだからね」

「そういった撤退の話が本当のことなのか、あるいは本当に彼自身が語ったのかどうかは分からない。でもそうした話があることは耳にしているし、いやでも聞こえてくるよ」

■レッドブルを待ち受けるエンジン交換ペナルティー

レッドブルでは、すでに今季はタイトル争いを演じることはできないことが分かっている。そして、それは今季型車RB11のパフォーマンスが平均以下だからだというだけの理由ではない。今後は、現在のF1エンジンルールによるグリッド降格ペナルティーも待ち構えているのだ。

現在のルールでは、年間を通じて使用が認められるパワーユニット数は4基までとなっている。そして、リカルドはすでに今週末に行われる第5戦スペインGP(10日決勝)で、その4基目を使わざるを得ない状態となっている。そして、今後パワーユニットを交換した場合には、グリッド降格ペナルティーが科されることになる。

「現時点では、あまり面白い状況ではないね」

ほほ笑みながらそう語った25歳のリカルドは、次のように続けた。

「僕もそういう形でレースをしたいと望んでいるわけではない。だけど、今はそうするしかないんだ。上位争いができているわけじゃないだけに、なおさらくやしいよ。だけど、これからも望みを抱き続けないとね」

■腹を立ててもいいことはないとリカルド

リカルドは、レッドブルで4年連続F1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルがフェラーリに移籍してしまった今、自分が事実上のリーダーシップを発揮しなくてはならない立場にいることも分かっており、チームの士気を維持させ続ける責任も感じていると次のように続けた。

「微妙なところだよ。時には僕だってかんしゃくを起こしたくもなるさ。でも、そんなことをしたらどうなってしまうかということも分かっているし、ちっとも役立つわけではないからね」

「誰もが、今僕たちが置かれている状況を分かっている。だから、火に油を注ぐようなまねをしても意味がないんだ」とリカルドは付け加えた。

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