ウィリアムズのフェリペ・マッサが、今シーズン限りで引退するつもりもなければ、ウィリアムズを去るつもりもないと主張。そればかりか、F1タイトル獲得という夢を抱き続けていると語っている。
フェラーリ在籍時代の2008年にはF1タイトル獲得まであともう一歩というところまで迫ったこともあるマッサ。だが、2009年に前を走行していたクルマのパーツが頭を直撃して大けがを負って以来、それまでのような調子を取り戻すことは難しくなったと考えている者も多い。
事実、2010年以降はスランプとも言える状態に陥っていたマッサは、2013年限りでフェラーリのシートを失ってしまった。だが、ウィリアムズに移籍した2014年には、シーズン終盤には名門チームの復活に貢献。オーストリアGPではメルセデスAMG勢以外で唯一のポールポジションも獲得してみせた。
かつてフェラーリでマッサと組んでいたエンジニアのロブ・スメドレイもマッサとともにウィリアムズに移籍し、現在はパフォーマンスエンジニアリング責任者としてマッサを支えていることも大きいだろう。
マッサは、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「かなりうまく運転できていると感じているし、クルマの優位性を最高の形で引き出せているよ」
「(2009年の)あの事故によって僕のドライビングがまったく変わってしまったというのは間違っていると思うよ」
ほほ笑みを浮かべながらそう語ったマッサは、自分がフェラーリで不振に陥ったのには「理由があった」と語ったものの、それが何であったかを具体的に話そうとはせず、「もう過ぎたことさ」と語るにとどまった。
そのマッサの現在の夢は、2008年にやり残したことにもう一度チャレンジすることだという。つまり、F1タイトルの獲得だ。
「自分でそれが可能だと思う限り、それが僕の夢になるだろうね」
『UOL Esporte(ウニヴェルソ・オンライン・エスポルチ)』にそう語ったマッサは、さらに次のように続けた。
「僕がやりたいと思っているのは、ウィリアムズをさらに競争力のあるチームにすることだよ。あのチームにいるのは大きなよろこびだし、自分の年齢のことなどそれほど考えないよ。このよろこびがある限り、僕はレースをやり続けるつもりさ」
「僕の今年の契約には(契約延長の)オプションもある。このチームを去る理由などないよ」とマッサは締めくくった。