クリスチャン・ホーナーは23日(木)、ルノーにふたたび言及。レッドブルの命運は彼らにかかっているとして、信頼性不足に苦しむ同メーカーに一層の奮起を求めた。
今季のレッドブル首脳は再三再四、ルノーの性能に苦言を呈している。
しかし、エンジンの自社製造についてはこれを否定。どうやら、フォルクスワーゲン社の取り込みは失敗に終わったようだ。かといって、コース上のライバルであるメルセデスとフェラーリのエンジンは使いにくい。
以上の背景から、ここ数日レッドブルの攻撃モードは和らいでいる。
「ルノーとやっていくしかない。それが現実だ」とホーナーは、F1公式サイトに語る。「ルノーにとっても、引き続きわれわれと組むのがいちばんだ」
「われわれは共にF1で50勝を上げ、8つの世界選手権を取ってきた。ときにイライラが溜まるのは仕方のないところだ」
実のところホーナーは、F1第4戦バーレーンGPに先立ってパリに赴き、ルノー幹部と会談を行なった。ホーナーによると彼らも、2015年型パワーユニットが抱える問題に本腰を入れて取り組む姿勢だという。
レッドブル社主ディートリッヒ・マテシッツは以前、F1撤退も辞さない構えを見せた。そうなればルノーも一蓮托生である。
「ディートリッヒ(マテシッツ)が人前で話をすることはあまりない」とホーナー。「それだけに、彼が口を開くときは要注意だ」
「彼のメッセージは次のとおり。ルノーは真っ当な仕事をしろ。さもなければ止めてしまえ。中途半端は許されない」
けっきょくはルノーを叩いているかのように聴こえるが、ホーナーによると両者とも、コラボを再び軌道に乗せようと肩をガッチリと組んでいるという。
「われわれはルノーと2015年および2016年の契約を結んでいる。今の問題をなるべく早く解決するのが、ルノーはもちろん、われわれにとっても重要なのだ」
一方でヘルムート・マルコ博士は今週、ルノーのパフォーマンスについて、ライバルに匹敵するのは今シーズン終盤になるかもしれないと自身の見解を述べた。
ホーナーもこれに同意する。「現実的に考えると、おいそれとは解決しない問題だ。特効薬はないのだから」「今は、多少でも治療に伴う痛みを堪えるしかない」
「この経験がよりよい将来の基盤となるなら、歯をくいしばって、痛いのは我慢だ」