フォース・インディアで足踏み状態のニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)。本人によると、あと数週間は我慢が続く。
「かなり厳しい状況だ」と語るヒュルケンベルグ。Bタイプのマシンが投入されるのは第8戦オーストリアGP(6/19-21)と伝えられる。
「マシンがよくなるまで待たねばならない。今は試練のときだ」「僕のキャリアで今までこんな危機に直面したことはない」
チームメートのセルジオ・ペレスは今季が「痛み」を伴うシーズンになるとすでに予想していた。順調だった2014年とは大違いだ。
いったい何が変わったのだろう。ヒュルケンベルグは次のように説明する。「冬に作業がストップしたのだ。他チームのようにマシンを開発できなくなった」
昨シーズン後に財政危機やサプライヤーとの問題が表面化、今季型VJM08の完成は大幅に遅れた。
そのうえ現在、同マシンの改良にも遅れが生じている。それが6月下旬に登場するというBタイプだ。
その一週間前、ヒュルケンベルグはポルシェ・ワークスからルマン24時間デビューを果たす。
一方ペレスは最近、フォース・インディアを取り巻く状況から、モチベーションを保つのが難しいと打ち明けている。
ヒュルケンベルグはいう。「僕らは皆レーサーだ。勝利を目指して戦いたいが、それが無理ならせめてポイント争いだけでも。ところが今はそれさえ困難なのだ」
「とはいえF1ドライバーは世界最高の職業だ。好まざる事態だが、あがいてもしょうがない」
「こんな目に遭うドライバーはいくらだっている。シーズンは9ヶ月の長丁場だ。たった3戦しただけで白旗を掲げたら、プロとして情けない」