マクラーレンが、今季チームに加入したフェルナンド・アロンソを擁護した。
昨年、アロンソは、5年間在籍していたフェラーリからの離脱を決意し、今季はマクラーレン・ホンダへと移籍。
だが、今シーズンが始まってみれば、アロンソに代えてレッドブルから4年連続F1チャンピオンの称号を持つセバスチャン・ベッテルを迎え入れたフェラーリは一躍メルセデスAMGに次ぐ第二勢力として台頭。一方、これまでのところマクラーレン・ホンダでは予選Q1突破もままならない厳しい状況が続いている。
そして、最近アロンソに関しては、こうしためぐり合わせの悪さをからかうコメントや、フェラーリがここ数年不振に陥っていたのはアロンソに原因があったとする説、さらにそれらに対する反論など、さまざまな報道が過熱する状態となっていた。
そんな中、イタリアの放送局『Sky(スカイ)』の女性プレゼンターが、アロンソに関する侮辱的なツイートを行ったことにより、先週末F1中国GP(第3戦)が開催された上海では、アロンソが『Sky(スカイ)』の取材を無視するという事件も発生。
その後、その女性プレゼンターは、停職処分を受けたと伝えられている。
この件に関し、マクラーレンの広報担当者は次のように語っている。
「我々は(パオラ)サルッツィが行ったツイートに驚くとともに失望させられた。それはまさしく失礼であり、不正確、不適格かつ不当なものだった。我々はこのツイートが削除されたことを歓迎する」
「我々はサルッツィが謝罪を行ったことは認識しているが、それは当然のことだと考えている」
だが、2月にバルセロナで行われたシーズン前テストにおいて不可思議なクラッシュを喫し、開幕戦オーストラリアGPを欠場することになったアロンソとマクラーレンとの関係が現在も健全なまま保たれているかどうかについては疑問を持つ者も少なくない。かつて2007年に険悪な関係となって決別した経緯のあるアロンソとマクラーレンだけに、なおのことだ。
だが、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように主張した。
「アロンソはマクラーレンに満足しているよ。何度同じことを言わされるのか分からないがね」
「みんなは我々の間に何か問題を生み出したいと望んでいるようだが、そんなものは何もないんだ」
「彼は7年前にこのチームでレースをしていたことがある。だが、チームも彼の回りにいる人たちもそのときとは変わって新しくなっている。誰にとっても、一緒に成長していくには時間が必要なものだが、私は現在のチーム内の雰囲気や仕事の仕方などについては非常に満足しているよ」とブーリエは付け加えた。