フェラーリの親会社フィアットの会長ジョン・エルカーンが、2015年のF1で復活を遂げたフェラーリの改革をたたえた。
ニューヨーク生まれのエルカーンは、ジャンニ・アニェッリの孫で、39歳にしてフィアット・クライスラーの会長を務める。『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が次のような言葉を伝えている。
「2014年は最悪だった。変化は不可避だった」
「最も大きかったのがルカ・ディ・モンテゼモーロの辞任だ。モンテゼモーロは20年以上にわたってパワフルかつ献身的に牽引してくれた」
「特にブランドがもつ夢と魅力を守ることに優れた手腕を発揮し、世界で最も優れた車を創造した。また、2008年まではサーキットでの成功も成し遂げた。無敵のトッドとシューマッハの力を借りて」
「あの栄光を取り戻すことは、今ではセルジオ・マルキオンネ(フィアットCEO兼フェラーリ会長)の仕事になった。だが、マラネロではほかにも多くのことが変化した。2015年に幸先の良いスタートが切れたことをわれわれは喜んでいる」
「マウリツィオ・アリバベーネがスクーデリアを率い、ステアリングを握るのは2人の偉大なるチャンピオンだ。そして、チームは再び表彰台の頂点に上り詰めた」
新体制になったフェラーリは、さっそくF1第2戦マレーシアGPで優勝を果たしている。
かつてフェラーリでチャンピオンを獲得したニキ・ラウダも、会長交代は正しい選択だったと考えている。『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように語った。
「ルカにとっては辛いことだった。しかし、それが功を奏した」
「私はモンテゼモーロの友人だが、(会長就任から)23年が過ぎ、一つのサイクルが終わったのかもしれないと認めざるを得ない。私の希望――というよりも夢だが、それは、2人(モンテゼモーロとマルキオンネ)がいつか和解することだ」