現チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、チームメートに対してレーシングスピリットを奮い起こせと話している。
F1第3戦中国GPのレース後、2位に終わったチームメートのニコ・ロズベルグは、前を走っていたハミルトンが故意にペースを落としたと不満を述べていた。
ロズベルグは、ハミルトンに近づけばタイヤが傷むため遅いペースに付き合わざるを得ず、後続のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)との差が縮まって次のピットストップに向けて不利になるという難しい状況に追い込まれた。
そのためチームは、ハミルトンに対してペースアップするよう指示を出し、いわゆるチームオーダーを出すことも検討していたほどだった。
しかしハミルトンは悪びれる様子もなく「何を話すことがあるのか分からないね」と言っていたとイギリスメディアが伝えている。
「僕はスポーツを見て育った。人は追い抜きが見たい。バトルが見たいんだ」とハミルトン。
「僕のケツに近づくペースがあるなら、ケツをたたいてもらったほうがいい。それで守り切れないなら、負けるだけだ」
「僕はレースがしたいんだ。これはモータースポーツだ。レースなんだ」
「ニコは(追い抜きを)トライしなかった」とハミルトンは続ける。
「彼は余裕をもって2位でいられるかもしれないとチームが言うから、“そこが僕たちの違いだ”と答えたよ」
■対するフェラーリは
メルセデスAMGがチーム内で対立すれば、追いかけるフェラーリには好都合だ。ただ、まだ毎戦メルセデスAMGに対抗できるまでにはなっていないとフェラーリも認めている。
フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネはこう話している。
「もし私が、われわれはバーレーン(19日決勝)で勝つと言ったり、彼らを苦しめると言ったりしたら……ほらね! みんな笑うだろう」
「君たちが笑わなくなるよう努力していく、とだけ言っておこう」