先週、F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、昨年のF1チャンピオンであるルイス・ハミルトンのほうが、セバスチャン・ベッテルよりもF1チャンピオンとして好ましい人物だと語ったことが報じられていた。
これに対してはすでに元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが反論を行っていたが、やはり元F1ドライバーであるイヴァン・カペリもベッテルを擁護する発言を行った。
2015年のF1第2戦マレーシアGPが開催された先週、エクレストンはスイスの自宅でプライバシーを守りながら生活しているベッテルを批判。
エクレストンに言わせれば、ハミルトンは「自ら表へ出てF1の宣伝活動にも協力してくれている」のに、「彼(ベッテル)は4度もF1タイトルを獲得していながら、自分の巣穴に隠れてしまっていた。もっとF1チャンピオンとしての仕事をすべきだったよ」というわけだ。
これに対して、ベルガーは『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に、「彼(エクレストン)はドライバーたちにレーパーバーン(ドイツのハンブルクにある繁華街)で大騒ぎでもして欲しいのかな?」といやみを込めたコメントで反論し、次のように続けていた。
「日曜日(マレーシアGP決勝)に、ベッテルは一番重要な赤いカーペットを踏みしめていたよ。レースの勝者としてね」
そして、新たにイタリアGPの開催責任者となったカペリも、ベッテルのほうがF1に貢献していると次のような反論を展開した。
「私はハミルトンのほうがF1に貢献しているというバーニーの意見には賛成できないね」
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ったカペリは、次のように続けた。
「イヤリングとかラッパーのメダルを首からぶらさげて歩き回ったりしても、私には何の意味もないことだ。だが、日曜日(マレーシアGP決勝)には、ベッテルがまるで子供のように喜ぶ姿を見た。すでに4度もF1タイトルを取った男がだよ」
「あれこそが、人々をサーキットへと向かわせるものなんだ。彼が優勝した後ではチケットの売れ行きが格段によくなっているんだからね」とカペリは結んでいる。