レッドブルの首脳陣としては初めて、ヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、今年のレッドブルのF1カーであるRB11は、ルノーエンジンよりも根深い問題を抱えていると認めた。
今年の開幕戦オーストラリアGP後には、レッドブルとルノーの間で激しい中傷合戦が展開。普段は控えめなことで知られるルノーのF1エンジンプロジェクト責任者シリル・アビテブールが、最高のF1カー設計者であると称されるエイドリアン・ニューイが「うそをついている」と非難したことはとりわけ大きく報じられていた。
アビテブールによれば、その最も大きな「うそ」は、レッドブルの不振の原因はすべてルノーエンジンにあるとニューイが指摘したことにあるという。
だが、第2戦マレーシアGP後には、レッドブルもルノーエンジンが改善できていることを認めるとともに、ミルトンキーンズに本部を構えるレッドブルにも取り組むべきことがあると認めている。
マルコは、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「セパンでの結果はレッドブル・レーシングにとっては不運だった。だが、それほど痛くはないよ。イギリス(ファクトリー)が目を覚ます必要があるだけだ」
「シャシーにも最適に機能していない部分がいくつかある」とマルコは認めた。
レッドブルがマレーシアでうまく機能させられなかったことのひとつがブレーキだ。レッドブルは今年から昨年までとは違うメーカーのブレーキに替えてきている。それは昨年まで在籍していた4年連続F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテルが好まなかったメーカーのものだ。
マルコは、レッドブルではその判断をくつがえして、元のメーカーのものへ戻すことになるだろうと語っている。