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エクレストン、現在のF1に物申す

2015年03月28日(土)11:22 am

F1最高責任者のバーニー・エクレストンが現在のF1に対する不満をぶちまけたと報じられている。

F1マレーシアGP(29日)が開催されるセパン・インターナショナル・サーキットに姿を見せたエクレストンは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して、現在のF1に対して感じている不満を並べ連ねた。

■ハミルトン以外のドライバーにダメだし

エクレストンはまず、今のF1ドライバーたちに対する不満を口にしている。

エクレストンは、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンを「これまでで最高のF1チャンピオンだ」と持ち上げるとともに、個人的には親しいことで知られるセバスチャン・ベッテルをも批判したという。

「ルイス(ハミルトン)はF1の顔として、とてもうまくやっている」そう語ったエクレストンは次のように付け加えた。

「ほかの者たちは、ベッテルもそこに含まれるが、彼らの仕事は単にクルマを速く走らせることだけだと考えているようだ」

だが、エクレストンが最も強い不満を抱いているのは、現在のF1が「ショー」としての価値を失ってきていることだ。

エクレストンは、2015年のF1開幕戦であるオーストラリアGPをロンドンでテレビ観戦していたが、わずか15台しか決勝に出走しないという事態を目の当たりにして「これはレースのように見えるものでしかない!」と考えたという。

そのエクレストンは、ライバルチームたちを寄せ付けない圧倒的な強さを示しているメルセデスAMGを非難するつもりなどはないと次のように続けた。

「彼らがほかのチームよりもいい仕事をしてきたということだ。だから彼らは勝利するにふさわしい」

■改革案を妨げるのはチームの思惑

だが、現在のF1の状況に関して、エクレストンは次のように続けた。

「我々は何年も古い家を修理して使ってきただけだ。それがこういう結果を生んでいることに失望しているし、不満も感じているよ」

だが、現在のF1における民主主義的な運営手順によって、いかにエクレストンとはいえ、自分が思うようにF1を動かすことができないという現実がある。

「何をするべきかは分かっている。だが、私には何もできないんだ」

「我々には新しいルールが必要だ。だが、それには全チームの合意が必要だ。彼らは自分たちの利益が損なわれない場合にしかそうしようとはしない」

■エクレストンの改革案とは?

エクレストンは、少なくとも、多数決によって2017年から大きくルールが変更するという方向に向けてはずみがつくことを期待している。

「今後2か月のうちにそうしなくてはならない」と語ったエクレストンだが、自分が提唱している低予算でも運営可能なカスタマーチーム導入や、予選のあり方を大幅に変えるというアイデアについては受け入れられそうにないことも認めている。

例えば、エクレストンが考えている予選ルールの見直しとは次のようなものだ。

「予選にも決勝と同じポイントを与えることにして、その代わり、最速タイムをマークしたドライバーは12番手からスタートしなくてはならないというルールに変えれば、レースも間違いなく面白くなるはずなんだ」

エクレストンは、レッドブルが示した風洞テスト禁止という案を支持するとともに、さらに一歩すすめてテレメトリー(走行中のF1カーの状態を無線で把握できるシステム)も禁止したいと考えていると付け加えたという。

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