今週末のF1マレーシアGPに向けてスペシャルヘルメットを用意していたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だが、実際にそれを使うことはできないようだ。
メルセデスAMGのタイトルスポンサーであるペトロナスはマレーシアに本拠を置く石油会社だ。ハミルトンは、そのペトロナスのホームレースであるマレーシアGPに、同社のイメージカラーである緑色を施した特製ヘルメットを用意していた。
だが、今年FIAが定めたルールでは、「コース上でドライバーを識別しやすくするために、ドライバーのヘルメットはシーズンを通じてすべてのセッションで同じデザインでなくてはならない」ことになっている。
2週間前に行われた開幕戦オーストラリアGPでは、白をベースとしたヘルメットでポール・トゥ・ウィンを達成していたハミルトンは、結局マレーシアでもそのときに使っていたヘルメットを着用して金曜日のセッションに臨まざるを得なかった。
メルセデスAMGはツイッターにガレージの脇に置かれたそのヘルメットの画像を掲載し、「新しいルールではこれを使うことができないなんて残念だ」とのコメントを添えている。そしてハミルトン本人も、ソーシャルメディアを通じて次のようなメッセージを発信した。
「僕はペトロナスとマレーシアを祝福するために特別なヘルメットを作ってきたんだ」
「FIA(国際自動車連盟)の新しいルールにより、僕はそれをかぶることができない」
そのハミルトンは、フリー走行1回目で走りだしたとたんにエンジントラブルに見舞われてしまった。
メルセデスAMGは、それは「インレット・システム(吸気システム)」の不良だったことを認めたが、それはシーズンを通じての「エンジン使用基数制限」には抵触しないものだとしている。