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【マクラーレン・ホンダ】アロンソ、MP4-30初レースも厳しい週末を覚悟

2015年03月25日(水)16:40 pm

マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが、今週末のF1マレーシアGP(29日決勝)では「厳しい週末」を迎えることになるだろうと考えていることを認めた。

アロンソは、2週間前に行われた2015年F1開幕戦オーストラリアGPの模様をドバイにある自宅でテレビ観戦していたという。

そのアロンソが目にしたのは、予選で2台のマクラーレン・ホンダMP4-30が最後列を占める結果となったことと、自分の代役として出場していたケビン・マグヌッセンが決勝開始前にグリッドに向かう途中でエンジンブローを起こしスタートすることさえできなかったという現実だ。

伝えられるところによれば、オーストラリアGP決勝にはホンダはパワーユニットのパワーを200馬力も落として臨んでいたとされており、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエも、これではメルセデスAMGに追いつくのに2年はかかるだろうと認めたと報じられている。

■最も過酷なレースで復帰を迎えるアロンソ

33歳のアロンソがセパン・インターナショナル・サーキットで行われるマレーシアGPが厳しいものになると考えている理由はそれだけではないだろう。

自分と入れ替わりにフェラーリに加入したセバスチャン・ベッテルがメルセデスAMGに次ぐ第二勢力のトップに立つという状況の中、2月のバルセロナテストでのクラッシュから回復するために開幕戦を欠場していたアロンソにとっては今週末のレースが昨年の最終戦アブダビGP以後初めてのレースとなる。そしてマレーシアGPは、暑さと高い湿度によって現在のグランプリの中でも最も身体的に過酷なレースだ。

アロンソは、バルセロナでのテスト走行中に起きたクラッシュにより脳震とうを起こし、一時は最近の記憶すら失っていたと伝えられている。事故から1か月にわたって回復に努めてきてはいるものの、アロンソのコンディションが万全かどうかもまだ疑問の残るところだ。

アロンソ本人は、24日(火)に次のように語った。

「体調を整えるために懸命に頑張ってきたし、今週末に向けての準備は整っていると感じているよ」

「マレーシアの暑さはドライバーにとってはすごくつらいものだ。でも、僕はそれに焦点を合わせたトレーニングを行ってきているし、セパンではどんな天候になろうと、それにも対応できるよう備えてきている」

■アロンソを待ち受ける複数の試練

アロンソはこれから、コックピットからの脱出テストなどを含むメディカルチェックをパスする必要があるとともに、FIAが任命したF1専属医のジャン・シャルル・ピエットによる認識や反応レベルのテストも乗り越えなくてはならない。

そして、それらに合格した場合、アロンソを待ち受けるもうひとつの試練がメディアによる質問攻撃だろう。アロンソは26日(木)に行われるFIA(国際自動車連盟)の共同記者会見に臨むことになると考えられているが、2月の事故以来初めて公の場でインタビューを受けることになる。当然ながらアロンソがその事故に関する質問攻めに合うことは間違いない。

マクラーレンも、アロンソのマレーシアGPでの復帰に対するメディアの関心は「前例がないほど」大きいものだと認識しており、メディアに対して、アロンソに「事故とそこからの回復や復帰」に関する事項について尋ねるのは26日(木)だけに限って欲しいとの要望を出したほどだ。

「勝手ながら、フェルナンドとチームは、金曜、土曜、そして日曜の取材に関しては、レース週末やF1選手権に関する質問にとどめておいていただけるようお願いしたいと思う」

メディアに向けてそう要請を出したマクラーレンは、次のように付け加えている。

「木曜日の記者会見後は、その件(アロンソの事故)に関する質問に答えることはお断りさせていただくことになる」

アロンソは、次のように付け加えた。

「今週末は厳しいものになるだろう。だけど、レースで初めてMP4-30に乗れること、そして、またレースができることを楽しみにしているよ」

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