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ルノー、トラブルを抱えたのはレッドブルの無理強いのせい

2015年03月19日(木)18:29 pm

F1エンジンサプライヤーであるルノーが、ワークスエンジンの供給先であるレッドブルの求めに応じて、2015年仕様エンジン開発にかなり攻撃的な取り組みをしていたことを明かした。

今季のF1開幕戦オーストラリアGPを悲惨な結果で終えることとなったレッドブルは、ルノーエンジンがパワーと信頼性の両面において「後退してしまった」と声高に批判を行っている。

これに対して、ルノーも反撃に出た。

■レッドブルの求めに応じて通常の手順を飛ばして開発していた

ルノーのF1エンジンプロジェクト責任者であるシリル・アビテブールは、フランスの『L’Equipe(レキップ)』に次のように語った。

「我々は土壇場でエンジンに新たな開発を試みていた。そのために通常の品質管理や性能評価プロセスを飛ばしていたんだ」

「そうした変更の結果として、メルボルンで問題を抱えてしまったんだ。それについては、セパン(マレーシアGP/29日決勝)へ向けてファクトリーで集中的に対応している」

アビテブールは、さらに続けた。

「我々は非常に攻撃的な手法を用いた。それはレッドブルが我々に激烈な開発を求めたからだ」

「我々はF1エンジンを37年間にわたって製造してきている。我々だってやるべきことは分かっている」

■時間はかかるが必ず復活するとルノー

レッドブルが、2015年シーズンもメルセデスAMGが勝利を独占してしまうだろうし、「退屈な」シーズンになってしまうだろうと発言したと報じられている。

だが、アビテブールは、ルノーもそう簡単に見限ってもらっては困ると次のように続けた。

「もし我々が2014年シーズンが始まる前に3勝はできるだろうと言っていたとしたら、誰もが笑っていただろう」

「近いうちにまた勝利を重ねられるだろうか? それはない」

「だが、我々も復活する。メルセデスと互角に戦うには、まだ時間が必要だがね」

■レッドブルとルノーの間に広がる亀裂

だが、レッドブルとパートナーであるルノーの間に、メディアを通じてお互いを批判するコメントが相次いでいる状況からみても、両者の関係がそう遠くないうちに決裂してしまうのは間違いないだろうと見る者も少なくない。

レッドブルに対し、短期的視点のもとに、問題解決を進めるための猶予を見て欲しいと求めたことを明らかにしたアビテブールは、さらに次のように続けた。

「我々は何年も共に勝利を重ねてきたが、今は共に問題を抱えてしまっている」

「これまでは、レッドブルが求めることに耳を傾け、それに沿うように努めてきた。だが、シャシーとエンジンが2つの異なる世界にいるのは明らかだ」

「誰もが穏やかに自分の仕事に専念できるようにすべきだよ」とアビテブールは結んでいる。

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