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【アロンソ事故】バーニーからの映像を観たブリアトーレ、感電説より「ステアリングに問題」

2015年03月10日(火)17:11 pm

長年にわたってフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)のマネジメントにもかかわり、彼にとって指導者的な立場にある元F1チーム代表のフラビオ・ブリアトーレが、今年のF1公式シーズン前テスト中に起こったアロンソの事故は「非常に奇妙なものだった」と語った。

事故後4日間にわたって入院し、現在も休養をとっているアロンソ自身は、あの事故のことについてほとんど具体的なことは語っていない。だが、2月22日(日)にスペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで起こった事故に関しては、いまだにさまざまな憶測がささやかれ続けている。

■情報操作を疑うクルサード

「納得はいかないよ」

『Guardian(ガーディアン)』にそう語ったのは、かつてマクラーレンでも活躍した元F1ドライバーのデビッド・クルサードだ。

「与えられた情報を額面通りに受け止めることはできる。だけど、我々には不十分な情報しか与えられていないんじゃないだろうか?」

「そういうこともあり得るだろう。だけど、それはリスクを伴うやり方だ。最終的にはすべて明るみに出てしまうんだからね」

■ブリアトーレも事故には違和感

かつてルノー時代にチーム代表としてアロンソとともに2005年と2006年にF1タイトルを手にしたブリアトーレは、9日(月)にイタリアの『Sky Sports 24(スカイ・スポーツ24)』に対し、あの事故のあとでアロンソと話をしたと語るとともに、事故の映像も目にしたと語った。

「バーニー・エクレストン(F1最高責任者)がそれを送ってくれたんだ。風はそれほど強くなかったし、大きな事故ではなかった。あの事故そのものはすごく不思議なものだったよ」

「マクラーレンからは何も情報が与えられていないし、ロン・デニス(マクラーレン最高経営責任者)もそれを明確にしていない。そのうち彼がはっきりさせてくれることを期待しているがね」

■感電などの可能性は小さいとブリアトーレ

ブリアトーレは、ここまでのところマクラーレンがとったコミュニケーションのあり方は「あまり賢くなかった」と認めている。だが、アロンソがいまだに記憶を完全に取り戻していないのではないかとのうわさについてはそれを否定し、記憶喪失の症状が見られたのは「1日か、あるいはせいぜい2、3日のことだった」と主張している。

さらに、ブリアトーレは強くささやかれている「感電説」に対しても、その可能性は小さいだろうと主張。それよりも可能性が高いのは「ステアリングに問題が発生していた」ことだと付け加えた。

しかし、そのブリアトーレも、あの事故に関する詳細な原因については今も不明だと認め、次のように続けている。

「FIA(国際自動車連盟)の調査も続けられているし、そのうち何が起きたのかも分かるだろう。だが、もしも何か電気的なことが原因だったとすれば、それは我々に知らされるべきだと思うし、そう期待もしている。そうすれば、同じような事故が起こらないようにできるからね」

「最初にKERS(運動エネルギー回生システム)がF1カーに装着されたとき、それによって感電したメカニックがいたことは知っている。だが、クルマの中にはスイッチがあるし、フェルナンドのスイッチは切られていたんだ。だから、今後の展開を見守ることにしよう」

■アロンソの検査結果に異常はまったくなかった

さらにブリアトーレは、この件に関するメディアの報道はかなり「扇情的」だと次のように続けた。

「彼(アロンソ)は可能な限りの検査を受けたし、そのすべてが異常なしだった。彼ら(医師たち)は、フェルナンド自身に何らかの問題、つまり心臓に問題がないか、あるいは、軽い脳卒中や血栓などの異常が見られないかを検査したんだ。それらは偉大なスポーツマンにも起こり得ることだからね」

「もし何かそうした問題があれば、ヨーロッパでも最高レベルの専門医による検討も行われたのだし、医師たちもそれに気付いたはずだ」

「医師たちは、メルボルンで行われる最初のレースには念のために欠場したほうがいいと論理的な助言を行ったまでだ」

「フェルナンドは、今はドバイにいるし、元気だよ」とブリアトーレは付け加えた。

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