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「アロンソ感電説」さらに強まる

2015年03月09日(月)18:44 pm

いよいよ2015年のF1開幕戦オーストラリアGP(15日決勝)の開幕まであと数日というところに迫ったが、いまだに2月22日(日)に起こったフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)のテスト走行中のクラッシュに関するうわさがメディアに取り上げられない日はない。

マクラーレン・ホンダでは、その事故に関して「通常のクラッシュ」であり、アロンソは単に脳震とうを起こしただけだとの説明を行ったが、実際にはその事故には隠されたものがあるという陰謀説がささやかれ続けている。

アロンソは、そうしたゴシップについて自身のツイッターを通じて「サイエンス・フィクション(SF)」だと形容している。

だが、バルセロナ-カタルーニャ・サーキットのターン3で起こったアロンソの事故に関しては、実際にあそこで何が起きていたのかということについて疑問を感じている者は多く、いまだにさまざまな憶測がささやかれ続けている。

■フェラーリ関係者もあの事故は感電によるものだと推測

その中でも、一層根強くささやかれているのが、ハイブリッドシステムによる「感電説」だ。

元F1ドライバーのパトリック・タンベイは、フランスのラジオ番組『RMC Sport(RMCスポール)』に次のように語った。

「イタリアに3日間行っていたよ。フェラーリの新しいビルのお披露目に招待されたんだ」

「そこでは誰もがフェルナンド・アロンソの事故について話をしていたが、彼らはあれは放電によるものだったと言っていた。彼らの元ドライバーのことをかなり気にかけていたよ」

■医師もアロンソの感電を疑う

医師たちの中にも同様の仮説をとなえる者がいる。

イタリアの精神分析医であるアントニオ・ピカノは、『La Repubblica(レプブリカ)』に次のように述べた。

「これについて今までに知られている要素からだけで、アロンソには、けいれん後症候群の典型的な症状があると自信を持って言うことができる」

「それは電気ショックを受けた脳がリセットされたときに発する一時的な信号なんだ。そして、脳がその機能を取り戻すために一定の時間が必要となる」

さらにピカノは、マクラーレンの最高権威であるロン・デニスが、もし電気ショックを受けていたのなら体内に特定の酵素が残されるはずだと主張していたことに関して、それは「ナンセンス」だと語り、次のように付け加えている。

「アロンソに起こったことが、ほかのドライバーにもいつ起こっても不思議ではないことは明らかだ」

■事故を起こしたMP4-30が異音を発生していた?

一方、スペインのテレビ局『Antena 3(アンテナ3)』は、新たにアマチュアカメラマンが撮影したアロンソの事故映像を公開している。それを見たイタリアの『Autosprint(オートスプリント)』は、そのときアロンソが運転していたマクラーレン・ホンダMP4-30からは「奇妙なノイズ」が発生していたようだとの推論を展開している。

1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは次のように語った。

「困るのは、我々にはすべてが知らされていないことだ」

「感電したのではないかと語っている人もいるが、僕にはそれについてコメントすることはできない。だけど、もしそれが本当ならば、もうこういうエンジンでレースをすることは許されないということになる」

「何かが、秘密にされていて、我々が聞かされていないことがあるんじゃないかということを心配しているよ」とビルヌーブは付け加えた。

■FIAによる解明を望むベルガー

かつてアイルトン・セナとともにマクラーレンで活躍していたことでも知られる元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、アロンソの不可解なクラッシュに関して徹底的に解明するべきだと主張している。

「(事故原因を作ったのが)技術的なものだったのか、あるいはドライバー自身だったのかということをはっきりさせることが重要だ」

母国オーストリアの『APA通信』にそう語ったベルガーは、次のように付け加えている。

「いったい何が起きたのかということを理解する必要がある。それによって被害を受けたドライバーがいるんだからね」

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