今年も、F1ロシアGP(10月11日決勝)の上に新たな暗雲が立ち込めてきているようだ。
2014年に初開催されたロシアGPだが、昨年もクリミア情勢やマレーシア航空MH17便がウクライナで撃墜されたことなどを受け、開催が危ぶまれる状況となっていた。
そして、このほどレース主催者であるOJSCセンター・オメガが、5月にソチ・オートドロームで予定されていた空のF1とも言われる飛行競技大会「レッドブル・エアレース」の開催をキャンセルしたことが明らかとなった。
キャンセルの理由について、主催者は「現在の為替レートの状況」が「大会運営コストとチケット料金のバランス」に影響を与える事態となったためだと説明している。
レッドブルのユーリッヒ・ヴォルフも、「現在の資本市場の状況により、ロシアにおける我々のパートナーも非常に高い為替レート問題に直面している」とこれを認め、次のように続けた。
「これにより、高い基準が設定されている設備を構築すると同時にファンに手ごろな価格でチケットを販売することは不可能だ」
「もちろん、我々としては将来的にソチでレースを開催する希望を捨ててはいない」
主催者のオメガは、今年10月に予定されているF1ロシアGPは、ソチ・オートドロームにおける「1年を通じての主要なイベント」であるとし、予定通り開催すると主張している。