26日(木)に、2015年F1シーズン開幕前の最後のF1公式合同テストがスペインのバルセロナで始まった。
初日のセッションではウィリアムズのフェリペ・マッサが最速ラップを記録。2番手にはザウバーのマーカス・エリクソンがつけるという展開で終えている。
だが、この日はフェラーリやレッドブル、さらにメルセデスAMGにも問題が発生していた。
2014年のF1チャンピオンであるルイス・ハミルトンがステアリングを握ったメルセデスAMGの2015年型車W06にはMGU-K(運動エネルギー回生システム)に不具合が発生したことから、わずか48周しか行うことができなかった。
メルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も、2015年は昨年に比べると厳しいシーズンになるだろうと考えている。
「トップに立ったとき、その優位を保ち続けるのはすごく難しいことなんだ」
カナダの『La Presse(プレス)』にそう語ったヴォルフは、次のように続けた。
「ここまでのところは、パフォーマンスの差がより均等になってきたように思う」
「フェラーリは進歩を見せているし、マクラーレンとホンダもそのうち力を発揮してくるだろう」
「我々が目標となるチームだ。我々の後ろに的があり、誰もがそれに向かって狙いを定めてくることになる」
事実、ここまでのところ、いわゆる中団と目されているチームも健闘を見せている。26日(木)のセッションも、マクラーレン・ホンダを除くほかの7チームのタイムはこれまでよりもかなり接近してきている。
トロロッソは先週のバルセロナテストのときとはかなり違うノーズを持ち込み、開幕に向けた改善を進めている。
今年、そのトロロッソからF1デビューを飾る20歳のカルロス・サインツは次のように語った。
「どこもかなりよくなってきている。ロータスもザウバーも、そして僕たちもね。だから、全体がどういう力関係なのかを知るのはすごく難しいよ」