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「セミコンストラクター制度」の導入を求めていた小規模チームたち

2015年02月24日(火)16:46 pm

F1の中団グループに位置する3チームが、F1のレギュレーションを改正し、「セミコンストラクター」という制度を導入するよう求めていたと報じられている。

2014年にはケータハムとマルシャの2チームが経営破たんに陥ったのを始め、ほかの中堅チームも厳しい財政状況に置かれていると考えられており、F1ではさらなるコスト削減が必要だとの声も強い。

そうした中、最近、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、多国籍コンサルティング会社であるマッキンゼーに委託して9チームの財務状況分析を行ったことが明らかとなっていた。

だが、F1の内部関係者が集まって行われた最近の会議では、少なくとも大規模チームにおいては、コスト問題に関して劇的な変革を行おうという雰囲気は見られない。

ザウバーの女性チーム代表であるモニシャ・カルテンボーンは、スイスの『Blick(ブリック)』紙に次のように語った。

「ザウバーを含め、マッキンゼーがFIAの代理として全F1チームと話をしました」

「この面談の中で、私たちは、非常に詳細な情報とともに、過去にロータスやフォース・インディアとともに行った提案内容も開示しました」

「それには、私たちが生き残っていくための可能性があると考えられる分野に関して、非常に具体的な提案が含まれていました」

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、その中で最も主要な提案は、ザウバー、フォース・インディア、ロータスに関して、彼らが人的資産などを共同利用することを認め、「セミコンストラクター」として活動するのを認めるよう求めるものだったという。

そうなれば、彼らは設計や風洞テストを共有することができ、レギュレーションにのっとったF1カー製造にかかわるコストも共同負担することが可能となる。そうして出来上がったクルマを、その後は個別に開発を進め、レースに臨むようにするというものだ。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のミハエル・シュミット記者は、トップチームたちはこの案を否決したと伝えている。

だが、カルテンボーンは、F1がコストを削減できる非常に明確な手段があると主張し、次のように続けた。

「具体的な数字をあげようとは思いませんが、もっと少ない資金でも非常にいいショーを展開することができるのは間違いありません」

だが、それを実現する上で大きな壁となっているのが大規模チームたちだとカルテンボーンは認めている。

カルテンボーンは、大規模チームたちの姿勢が変わらない限り、すぐに有効な解決策が見つけられるとは思えないと次のように付け加えた。

「ここ数年の傾向を見れば、この質問にイエスと答えることはできません」

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