19日(木)からバルセロナで今年2回目の公式F1シーズン前テストが始まったが、前回のヘレステストに続いてフェラーリの2015年型車が輝きを見せている。
2014年に大きな不振に陥ったフェラーリは、その後人事体制を刷新して2015年シーズンへ臨むこととなった。ところが、ヘレステストではそうした混乱があったことがうそのようにフェラーリのSF15-Tがトップタイムを連発して見せていた。
そして、19日のバルセロナ-カタルーニャ・サーキットでも、キミ・ライコネンがステアリングを握ったSF15-Tが調子の良さを発揮した。
バルセロナ初日に全体トップとなったロータスのパストール・マルドナードと2番手につけたライコネンのタイムは、すでに同じサーキットで行われた2014年のスペインGPでメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが刻んだポールポジションタイムを上回っている。
だが、マルドナードのトップタイムや、レッドブルのダニエル・リカルドが3番手タイムをたたきだしたとき、彼らはソフトタイヤを装着していた。しかし、ライコネンはそうではなかった。
「僕はミディアムとハードしか使っていなかったんだ」
35歳となるライコネンは、母国フィンランドのテレビ局『MTV3』にそう語ると、次のように続けた。
「クルマは昨年のものとは全く別物だよ」
「まだこの先には長い道のりが控えているけれど、チームはうまく機能しているし、すごくいいクルマを造ってくれたよ」
ライコネンは、フェラーリではこれまでチームの中心的な位置にいた人材が刷新されるとともに、新たなチーム代表が就任したことや、チームメートとしてレッドブルから4度F1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルを迎えたことも「しかるべき理由があって」行われたものだとほのめかしている。
「チームはいい雰囲気に包まれているよ」
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』にそう語ったライコネンは次のように続けた。
「みんなやる気と満足感に満ちている。でも、さっきも言ったようにまだ始まったばかりだし、さらなる改善に取り組んでいくことになる」
「でも僕たちはチームとしてまとまっているし、それは始めるに当たってはいい状態だね」
『Autosprint(オートスプリント)』によれば、19日にライコネンが刻んだベストタイムは、2014年であれば十分にポールポジションが取れるものだっただけでなく、ターン4と5の間の区間やメインストレートでの最高速も非常に競争力のあるものだったという。
「これもすでに言ったけど、全く違うクルマだし、全く違うストーリーが展開されているよ」とライコネンは『Speedweek(スピードウィーク)』に付け加えた。
一方、イタリアの『Omnicorse(オムニコルセ)』は、19日の午後にサーキットに顔を出したフェラーリの新チーム代表マウリツィオ・アリバベーネのコメントを紹介している。
「最近の何日かのことで驚いたりしないようにしよう」
「まだ分析を行うにはあまりにも早すぎるからね。だが、チームはうまくやっているよ」
「そして、そのことが重要なんだ。私はこの素晴らしいことができるチームには、少しの安定と動機づけを与えれば十分だという確信があったんだ」とアリバベーネは結んでいる。