FIA(国際自動車連盟)主導の経費削減にマクラーレンCEOのロン・デニスが反対している。
ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、17日(火)にスイス・ジュネーブで行われたF1委員会についてレポート。財政的に苦しいチームを救うためFIAが経費削減を監視する取り組みに、マクラーレンとフェラーリがもっとも強硬に反対したという。
ブラジル『Grande Premio(グランジ・プレミオ)』に載ったデニスのコメントによると、小チームに必要なのは経費を減らす規則ではなく、予算の範囲内で運営する心構えだ。
「毎年のことさ」というデニス。
「F1チームは、財布に手持ちの金を使うしかない。新しい金のもうけ口なんて簡単に見つかるものじゃない」
「(チームの経営者たち)は決断を迫られる。いちど何かに金を使うと決めたら、それこそ羽が生えたように飛んでいくスポーツだからね」
さらにデニスは、次のように主張する。確かにケータハムやマルシャは経営破たんし、他の独立系チームも明らかに苦しんでいる。しかし、経費削減の議論になると裏に潜む彼らの意図が見えてくるのだ。
「コストを抑えなければならないといって淡々と理論的に話を展開する小チームには、裏の目的がある。では、その目的とは?もし制限が導入されたら、それだけ彼らの競争力が増すのだ」
「論点は、たいてい金の節約ではなく彼ら(小チーム)が何を持っていないかに集中する」
「ただF1で戦うだけでなく、競争力を持って戦うには三倍の金が必要だ。三倍の金を使っているチームに彼らが敵うわけはない」とデニスは語っていた。