今年最初のF1公式シーズン前テストであったヘレステストを欠場していたフォース・インディアだが、19日(木)からバルセロナで始まる2回目のテストに向けての準備を急ピッチで進めている。
ヘレステストを欠場したときには、チームが困難な財政危機に陥っており、場合によってはテストはおろか開幕戦(オーストラリアGP/3月15日決勝)への出場も難しいのではないかとのうわさまでささやかれていた。
だが、フォース・インディアは明日からのテストに備え、ほかの8チームとともにバルセロナ-カタルーニャ・サーキットに姿を現している。
■ヒュルケンベルグとペレスも走行予定
だが、フォース・インディアがバルセロナで走らせるのは2015年型車ではなく、昨年型のVJM07だ。新車のVJM08は、まだ最後の製造工程段階にあり、その姿を見ることができるのは来週26日(木)から同じバルセロナで行われる3回目かつ開幕前の最後のテストになりそうだ。
そして、今週のテストでは、エンジンサプライヤーであるメルセデスのワークスチームで控えドライバーを務めるパスカル・ヴェアラインが初日にフォース・インディアのVJM07でF1の実走行経験を積むことになると見られている。
うわさでは、今週のテストでは4日間ともそのヴェアラインがフォース・インディアの走行を担当するのではないかとも言われていたが、フォース・インディアでは自分たちのレギュラードライバーであるニコ・ヒュルケンベルグとセルジオ・ペレスも今回のテストに参加すると主張している。
事実、関係者の話として、ヴェアラインが19日(木)と最終日の22日(日)に走行を行うことになり、ヒュルケンベルグとペレスが20日(金)と21日(土)に1日ずつテストを担当することになるとの情報が伝えられている。
■新車投入遅れは大きなハンディキャップに
非常に厳しい財政状況に置かれているようだとうわさされたフォース・インディアだが、それが改善されてきていることは事実のようだ。
例えば、イタリアの『Omnicorse(オムニコルセ)』は、チーム関係者がフォース・インディアの300人の従業員には1月分と2月分の賃金が支払われたと語ったと報じている。
とは言え、フォース・インディアにとってVJM08の投入が遅れているという事実は2015年シーズンに備えるにあたっては理想とはほど遠い状態だ。
旧型車で臨む今週のテスト、そしていよいよ新車が投入されるであろう来週の3回目のテストには、フォース・インディアとしてもその遅れを取り戻すために全力を注いでいくことになる。
ドライバーのヒュルケンベルグも、「もちろん、自分のバッテリーはしっかりと充電し直してきたよ」と、テストに向けての意気込みを語った。