フェルナンド・アロンソとペアを組めて嬉しい。本音かどうかは別として、ジェンソン・バトンの発言だ。
アロンソもバトンもF1世界チャンピオン経験者の肩書は変わらないが、アロンソは誰もが認める現役最高のドライバーだ。その代わり、付き合いにくいチームメートといった印象もぬぐえない。
2007年の一年だけマクラーレンに在籍したアロンソが、当時の僚友ルイス・ハミルトン(現メルセデスAMG)と衝突したのは有名な話だ。そして2008年にフェラーリ移籍を果たすと、フェリペ・マッサ、次いでキミ・ライコネンの両チームメートを日陰の存在に追いやってしまった。
しかしマクラーレンCEOのロン・デニスは、2007年に比べてアロンソは「丸くなった」と感じている。明確なナンバーワン待遇も求めてこない。
「彼(アロンソ)は、”平等だ。僕は平等を受け入れる”といったよ」
そして、現チームメートのバトンは長くマクラーレンをドライブするベテランだ。昨年は新人のケビン・マグヌッセンとガレージを分けあっていたが、アロンソのような一流ドライバーと組めてひときわ嬉しいと次のように語った。
「全ドライバーが望むもの、それは力強いチームメートだ」
「チームメートの実力をチェックするのは、いつも楽しいね。彼らの強みと弱みが分かったりするし、フェルナンドみたいな経験豊かな選手といっしょに仕事ができるのはよいことだ」とスペインのスポーツ日刊紙『AS』に語った35歳のバトン。
「僕は常々いってきた。自分の隣には最高のドライバーが欲しいってね。フェルナンドをチームメートに持ちたいと思っていた。パートナーシップとしては申し分ない。ぜったいにうまく行くよ」