フォース・インディアが、マノー(マルシャ)が今季、2014年型車を用いて出走することに反対したことについての弁明を行った。
昨年経営破たんに陥ったマルシャだが、うわさによればイギリスの大手スーパーマーケットであるセインズベリーの元責任者ジャスティン・キングが支援に乗り出したとされており、管財人も今月の19日にも管財手続きを終了する予定であることを表明している。
これに伴い、現在はマノーと名称を変えたマルシャでは、5日(木)にパリで行われたストラテジー・グループ(F1の意思決定機関)の会議に社長のグレアム・ロウドンの名前で申請書を提出。マノーが2015年シーズンに、2014年型F1カーで参戦することを認めるよう願い出ていた。
だが、伝えられるところによれば、フォース・インディアが最初にこれに対して正式に反対の意思表示を行ったとされており、その時点でマノーが全員一致の賛成を得るチャンスはついえてしまった。
そのフォース・インディアでは、やはり深刻な財政難にひんしているとうわさされており、ヘレスで2月1日(日)から行われた今年最初のF1公式シーズン前テストも欠席していた。
フォース・インディアのチーム副代表であるロバート・ファーンリーは、フォース・インディアとして今回のマノーの申請を拒否した理由は「規則への適合性の問題」があったためだとし、その申請には「重要な説明が欠如していた」と主張している。
ファーンリーによれば、マノーが出した申請書には「誰が新たなチームオーナーになるのかなど、詳細が一切書かれていなかった」といい、フォース・インディアとしても「情報」や「保証」の欠如ということを懸念したものだという。
ファーンリーは、そのために「ほかの独立系チームが今後も継続して参戦できることを確実とすることに集中したほうがよいという決定がなされたものだ」と付け加えている。
だが、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンは、フォース・インディアがそういう判断を行った背景には、同チームの財政的な問題があるのも確かだろうと考えている。
マノーが2015年シーズンに復帰できれば、昨シーズンにランキング9位となったことに対するおよそ4,500万ドル(約53億5,000万円)もの賞金を受け取ることができるはずだった。これに関してエクレストンは次のように説明していた。
「彼ら(マノー)が受け取るべきだった金は、参戦しているほかのチームに分配されることになる。それが(反対した)大きな理由だと思うね」