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「フェラーリが翼を授かった」とイタリアのメディア

2015年02月03日(火)18:24 pm

2015年シーズンに現チャンピオンチームであるメルセデスAMGに対抗できるライバル候補としてフェラーリの名前が急浮上してきている。

1日(日)からスペインのヘレスで始まった今年最初のF1公式シーズン前テストでは、初日にニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がメルセデスAMGの2015年型車W06で実に157周もの周回をやってのけ、F1関係者を驚かせた。だが、翌日の2日(月)に走行を担当した2014年度F1チャンピオンのルイス・ハミルトンは、水漏れなどのトラブルに見舞われてしまい、91周を行ったにとどまっている。

だが、ハミルトンはテスト走行後に、「(2015年型車は)昨年のものと同じだと感じられたし、それはいいことだ」と語るとともに、この段階でラップタイムをうんぬんしても「意味のないこと」だとコメントしている。

だが、そういうコメントが発せられた背景には、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが2日連続でトップタイムを刻んでみせたという事実があることは間違いないだろう。

そのベッテルは、ほほ笑みながら次のように語ったと伝えられている。

「昨年の状況と比べれば、彼らにとって状況が悪くなったのは確かだろうね」

2010年から4年連続でF1チャンピオンとなったレッドブルを離脱しフェラーリへと移籍したベッテルは、昨シーズンのテストではレッドブルが悲惨とも言えるスタートを切っていたことに言及していることは間違いない。

だが、レッドブルはシーズンに入るとペースを上げ、大きな差をつけられたものの、最終的にはメルセデスAMGに次ぐランキング2位でシーズンを終えている。

その2014年のレッドブルをひとつのモデルとするならば、ここまでフェラーリとベッテルが示している好調ぶりはメルセデスAMGにとっては大きな脅威となりそうだ。

イタリアのメディアも予想外のフェラーリの順調な船出を大いに喜んでいるようだ。『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、ベッテルが昨年まで在籍していたレッドブルのキャッチフレーズをもじりながら、「フェラーリが翼を授かった」と報じている。

実際のところ、メルセデスAMG陣営も、フェラーリの出足のよさを脅威として受け止めているようだ。

ドイツの『Bild(ビルト)』は、メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダが2日(月)に、マネジングディレクターのアンディー・コーウェルとエンジニアリングディレクターのアルド・コスタを伴って、サーキットの見晴らしのよい場所に陣取ってフェラーリの走行ぶりを観察していたと報じている。

「彼ら(コーウェルとコスタ)に、フェラーリがどれほど速くコーナーを走り抜けているかを見てもらいたかったんだ」

自身も3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーであるラウダはそう語ると次のように付け加えた。

「我々のクルマと比較することはできなかったよ。あのときうちのクルマは走っていなかったからね」

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