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「時間切れは近い」とケータハム

2015年01月23日(金)16:51 pm

ケータハムの清算手続きを進めている管財人が、チームが存続できる可能性はもはや風前のともしびだと認めた。2014年には日本人F1ドライバーの小林可夢偉が所属していたケータハムだが、ついにその歴史に幕を下ろすときが近づいているようだ。

2014年にはケータハムとマルシャが第16戦ロシアGP後にほぼ同時に経営破たん状態に陥った。だが、2015年以降のチーム存続に向け、最初のハードルであった最終戦アブダビGPへの出走を果たしたのはケータハムのほうだった。

その後もマルシャに関しては債権者への支払いに充てるためにファクトリー施設をはじめとする多くの資産がすでに競売にかけられる状態となる一方、ケータハムの管財人は新たな出資候補者との交渉が進められていることを強調。もしこの2チームのうち、2015年に生き残る可能性があるとすれば、それはケータハムのほうではないかと考えられていた。

だが、今週に入ってからその様相が一変してきている。

マルシャでは21日(水)に、ついに2014年型F1カーなども競売にかけることを予定しており、そこでチーム存続に向けた必須アイテムが売却されてしまえば、完全にチーム復活の道が閉ざされることになると思われていた。だが、マルシャの管財人は新たなチーム買収候補者との交渉が始まったことを示唆し、21日に予定されていたオークションの延期を発表。

さらに、F1最高責任者のバーニー・エクレストンも、マルシャの買収を検討している者と話し合いを持ったことを認め、ケータハムが存続できるチャンスはあまりないだろうが、「マルシャにはチャンスがある」と語っている。

だが、ケータハムの管財人であり、現在は事実上のケータハムのチーム代表となっているフィンバー・オコーネルは、最後まであきらめるつもりはないと22日(木)に『Reuters(ロイター通信)』に次のように語った。

「何かができる可能性を持った人たちがいる限りは、私はあきらめるつもりはない」

だが、マルシャの場合は、仮に2015年に実際にエントリーできれば、2014年シーズンにコンストラクターランキング9位となったことによる巨額の賞金を手にすることができる。だが、ケータハムにはその切り札がない。このことがチーム売却を「さらに難しいものにしている」とオコーネルも認めている。

すでに、2月1日(日)に予定されている最初の公式シーズン前テストまであと1週間というところまできている。客観的に見れば、この段階でチーム売却交渉成立のめどが立っていないとうことは、ケータハムの存続はほぼ絶望的だということだ。

「誰にとっても2015年シーズンにケータハムF1チームを出走させるために巨額の投資を行う意味がなくなるときが近づいていることは非常によく分かっている」と語ったオコーネルは、次のように付け加えた。

「もう残された時間はない」

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