【フォーミュラE】鈴木亜久里率いるアムリン・アグリが初優勝／第4戦決勝結果
フル電動フォーミュラカーによる「フォーミュラEシリーズ」の第4戦がアルゼンチンのブエノスアイレスで現地時間10日（土）に開幕。日本時間11日4時から行われた決勝でアムリン・アグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが初優勝を飾った。
ブエノスアイレスのプエルトマデロ地区にあるミカエラバスティダス公園に設けられた全長2.407kmの市街地コースは、ストレートと高速コーナー、ヘアピン、シケインなどで構成されている。
ターン数は12で、フィニッシュラインはスタートラインとは異なり、ターン9と10の間に設けられている。4車線道路を利用している部分も多く、市街地コースとしては比較的コース幅も広い。決勝は35周で争われた。
ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ブエミ（eダムス・ルノー）がトップを守る。3番手からスタートしたニック・ハイドフェルド（ベンチュリ）がハイメ・アルグエルスアリ（ヴァージン・レーシング）をかわして2番手に上がる。アルグエルスアリはその後ルーカス・ディ・グラッシ（アウディ・スポーツ・アプト）にも追い抜きを許し4番手に後退する。
ディ・グラッシは14周目にハイドフェルドをとらえ、2番手に上がる。ハイドフェルドはペースが上がらず、その後アルグエルスアリにも抜き返されてしまう。
16周目にカルン・チャンドック（マヒンドラ・レーシング）がクラッシュし、黄旗が振られる。このタイミングで各ドライバーがフォーミュラE独特のルールであるクルマを交換するためにピットに入り始めるが、ここでセーフティカーが導入される。
これにより順位の変動が起こり、ブエミ、ディ・グラッシに続きハイドフェルドが再び3番手に上がり、予選8番手からスタートしたアムリン・アグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが4番手に上がる。
以下、5番手にサム・バード（ヴァージン・レーシング）、6番手にアルグエルスアリ、7番手にニコラ・プロスト（eダムス・ルノー）、8番手に前戦に続く参戦となった元トロロッソのF1ドライバー、ジャン-エリック・ベルニュ（アンドレッティ・フォーミュラE）、9番手ダニエル・アプト（アウディ・スポーツ・アプト）、10番手オリオール・セルビア（ドラゴン・レーシング）のトップ10となる。
23周目にリスタートとなるが、ここでトップを走っていたブエミがコーナーでウォールにヒットし、フロントサスペンションにダメージを負い戦列を離れるという波乱が起こる。
ところが、これでトップに立ったディ・グラッシも27周目にクラッシュ。これでハイドフェルドが難なくトップに上がり、この混乱に乗じたダ・コスタが2番手に浮上する。その後方では3番手に上がったアルグエルスアリを、4番手まで上昇してきたベルニュが激しく攻めたてる。
ところが、残り3周となった33周目にトップを走るハイドフェルドにドライブスルーペナルティーが科され、ダ・コスタがトップに立つ。そして最終ラップには先頭集団で数台がからむ接触が起き、大きく順位が変動することに。
この混乱にも助けられたダ・コスタがそのまま先頭でチェッカーを受け、鈴木亜久里率いる日本チームのアムリン・アグリにうれしい初優勝を導いた。
終盤の混乱により、2位にプロスト、3位にネルソン・ピケJr.（チャイナ・レーシング）が入った。
■フォーミュラE第4戦（ブエノスアイレス）決勝結果
1.アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ（アムリン・アグリ）
2.ニコラ・プロスト（eダムス・ルノー）
3.ネルソン・ピケJr.（チャイナ・レーシング）
4.ハイメ・アルグエルスアリ（ヴァージン・レーシング）
5.ブルーノ・セナ（マヒンドラ・レーシング）
6.ジャン-エリック・ベルニュ（アンドレッティ・フォーミュラE）
7.サム・バード（ヴァージン・レーシング）
8.ニック・ハイドフェルド（ベンチュリ）
9.オリオール・セルビア（ドラゴン・レーシング）
10.ステファン・サラザン（ベンチュリ）
11.ホーピン・タン（チャイナ・レーシング）
12.マルコ・アンドレッティ（アンドレッティ・フォーミュラE）
13.ダニエル・アプト（アウディ・スポーツ・アプト）
14.ジェローム・ダンブロシオ（ドラゴン・レーシング）
15.ヤルノ・トゥルーリ（トゥルーリ）
16.ルーカス・ディ・グラッシ（アウディ・スポーツ・アプト）
17.セバスチャン・ブエミ（eダムス・ルノー）
18.ミケーラ・チェルーティ（トゥルーリ）
19.カルン・チャンドック（マヒンドラ・レーシング）
20.サルバドール・デュラン（アムリン・アグリ） ※規定違反により失格
フォーミュラE第5戦は、3月14日（土）にアメリカのマイアミで開催される。
