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欧州委員会、F1の調査を却下か

2015年01月07日(水)17:45 pm

F1が欧州連合競争法(独占禁止法に相当する法律)に違反しているのではないかとの指摘が行われ、欧州委員会に対して調査が求められたとの報道が行われていたが、どうやら欧州委員会ではその訴えを却下したものと見られている。

昨年の11月下旬に、イギリスの女性政治家であるアナリース・ドッズが欧州委員会に書簡を出したことを受け、欧州連合の責任者がF1に対する調査を正式に開始することになりそうだと報じられていた。

ドッズが掲げた懸念に関しては、ロータス、フォース・インディア、ザウバーといった資金調達に苦しむF1の小規模チームたちからも支援されていると報じられており、特にF1の株式1パーセントと意思決定権を交換したFIA(国際自動車連盟)も違法とみなされる可能性があるのではないかと言われていた。

F1の小規模チームたちは、F1最高責任者のバーニー・エクレストンと、トップチームなど6チームで構成される意思決定機関であるストラテジー・グループから締め出された形となっており、F1運営に関して自分たちの意見を述べる機会も正式には与えられていないという現実がある。

『Times(タイムズ)』は今週、欧州委員会の競争法担当責任者であるクリストフ・キューイックが、F1チーム代表や専門家たちと会話を行ったと報じた。

同紙のケビン・イーソン記者によれば、欧州委員会が調査に入ることで「F1の運営方法が大きく変容する」ことを招くこととなり、「F1活動が直ちに停止してしまうことになるのではないかとの不安が広がっている」という。

だが、F1ビジネス記者のクリスチャン・シルトは、キューイックはドッズに返信をしたが、それによれば欧州委員会としては、競争法違反容疑でF1を調査することを「すげなく断った」ようだと『Forbes(フォーブス)』に書いている。

シルトによれば、キューイックの書簡には次のように書かれていたという。

「我々はあなたの書簡や最近の報道にもあるように、F1の運営に関して最近申し立てが行われていることを承知しています」

「あなたがこうした問題に関する情報を提供し、懸念を表明してくれたことに対し感謝します」

シルトはこのキューイックの書簡に関し、「彼は何らかの行動に移すということはまったく示しておらず、拒絶したように受け取れる」と結論付けている。

シルトによれば、ドッズも同様の印象を受けており、ドッズはあらためて欧州委員会の競争法担当コミッショナーであるマルグレーテ・ヴェスタに対し、「いくつかの非常に明確な要求」を書いた書簡を出したという。

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