もし今年限りでルイス・ハミルトンがチームを離脱するようなことになれば、その後任候補のトップとなるのはフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)だろう。
そう語ったのはメルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフだ。
この発言の裏にはもちろん、昨年のF1チャンピオンであるハミルトンに対し、2016年以降に向けた契約更新を急がせるための狙いがあるのは間違いないだろう。
ハミルトンとメルセデスAMGの契約は2015年までとなっている。そしてヴォルフは最近、できるだけ早急に2016年以降の新たな契約を結びたいと考えていることを明らかにしていた。
だが、オーストリアのスキーリゾートであるキッツビューエルで休暇を楽しんでいるヴォルフは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、「急ぐ必要はないよ。我々は1年を通じて話し合いをしていくことになる」と語り、次のように続けた。
「私は楽観的なんだ。最優先は今の2人のドライバー(ハミルトンとニコ・ロズベルグ)で続けることだ」
「だが、もしそれがうまくいなければ、アロンソが筆頭候補となるだろうね。それから、ボッタス(バルテリ・ボッタス/ウィリアムズ)もいる」
フェラーリを2014年シーズン限りで離脱することを決めたアロンソは、圧倒的な強さを誇ったメルセデスAMGのシート獲得を狙っているとうわさされている。だが、2015年に関してはメルセデスAMGにはハミルトンとロズベルグとの固い契約があることから、結局、アロンソはフェラーリを離脱後に今季ホンダと手を組むマクラーレンへと移籍している。
だが、アロンソとマクラーレンの契約には「解除条項」が盛り込まれているとうわさされており、仮に2016年にメルセデスAMGのシートがあくようなことになれば、アロンソとしてはその獲得に動くだろうと言われている。
マクラーレンへと移籍したアロンソに関して、ヴォルフは次のように付け加えた。
「彼はどのクルマに乗ろうと危険な男だよ。もし彼が6位になれるだけのクルマを手にしたなら、彼はそのクルマを3位に押し上げてしまうからね」