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新F1会長候補者が就任を断念。当面はエクレストンも安泰か

2014年12月18日(木)16:47 pm

最近、F1筆頭株主である投資会社CVC(キャピタル・パートナーズ)のドナルド・マッケンジー会長の後押しを受け、元世界的酒造メーカー「ディアジオ」の最高経営責任者であったポール・ウォルシュがF1の新会長に指名されるのではないかとの報道が行われていた。だが、ウォルシュは最終的にそれを辞退したと伝えられている。

もしウォルシュが新F1会長に就任すれば、F1運営に新しい風を吹き込みたいと考えているマッケンジー会長の意図を受け、現F1最高責任者であるバーニー・エクレストンの権限を制限することになるのではないかと言われていた。

だが、『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』と『Times(タイムズ)』が報じたところによれば、ウォルシュはこの一件から手を引いたようだという。

『Times(タイムズ)』には、ある関係者の次のようなコメントが引用されている。

「ポールは、すべての責任と権限が与えられるのであれば、そうしたいと考えていた。だが、そのいずれも無理だということで、そうであればただの人形や飾り物にはなりたくないと考えたようだ」

CVCではこれまでのところこの件に関するコメントは行っていないが、もしそうした報道が事実であるとすれば、CVCにとっても大きな打撃となると考えられている。

そして、F1チームの中にも失望するところも出てきそうだ。ケータハムとマルシャが経営破たんを起こすという状況を迎えた今季、F1の収益金分配の件や、スポンサーや観客の減少といった課題が山のように噴出してきている。こうした状況のもと、F1チームの中にはマッケンジー主導による新たな改革の動きに期待をしていたところもあるからだ。

あるF1チーム代表は匿名で次のように述べたとされている。

「また振り出しに戻ってしまったし、これからも何も変わらないように見えるよ」

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