2015年のF1カレンダーに突然復帰した韓国GPが、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)の2015年の活動計画に影響を及ぼすかもしれない。
ヒュルケンベルグは、2015年シーズンにはフォース・インディアから全F1レースに出走する傍ら、WEC(世界耐久選手権)においてもスパ・フランコルシャンと、有名なル・マン24時間レースに、ポルシェから参戦する計画であることを発表している。
その発表が行われた当時のF1暫定2015年カレンダーにおいては、WECのその2レースはF1レースの日程とは重なっておらず、ヒュルケンベルグのWEC出走に問題はないと考えられていた。
ところが、今月に入ってF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が発表した来季のF1カレンダーには突然韓国GPが復活。そして、その日程がWECのスパ・フランコルシャンでのレースとバッティングすることになっているのだ。
だが、内部関係者の間では、実際に5月3日に決勝が予定されている韓国GPの開催が実現することはないだろうとの見方をしている者が多い。今回この韓国GPがカレンダーに加えられたのは、これによって来季のエンジン使用基数制限ルールがさらに厳しくなることを避けるためのバーニー・エクレストン(F1最高責任者)によるトリックに過ぎないというわけだ。
事実、そのエクレストンも、韓国GPが実際に開催される可能性はないだろうと認め、主催者側としても「開催されないことを望んでいる」とさえ発言している。
「我々は彼ら(韓国)をカレンダーに乗せるしかなかったんだ。もしそうしなければ彼らが我々に対して訴訟を起こしていただろうからね」とエクレストンは『Forbes(フォーブス)』のF1ビジネス記者であるクリスチャン・シルトに語った。
一方、ヒュルケンベルグは、先週初めてポルシェ919ハイブリッドでのテスト走行を行っている。