来季、トロロッソから17歳でF1デビューを飾るマックス・フェルスタッペンが、しばらくの間は自分の年齢や経験不足に対して批判を受けることになるだろうと語った。
今年8月に、レッドブルが、まだフォーミュラカーでのレース経験が1年にも満たない少年を来季ジュニアチームのトロロッソからF1デビューさせると発表したときには、かなりの批判的反応を呼ぶこととなった。
まだカートを卒業してから数か月しかたっていないフェルスタッペンだが、すでに10月に行われたF1日本GPで金曜フリー走行1回目に出走。その後アメリカGP、ブラジルGPと合計3回のフリー走行を経験している。
日本GPが行われた鈴鹿サーキットに登場したフェルスタッペンは、そのほんの3日前に17歳の誕生日を迎えたばかりだった。ちなみに、これまでのF1フリー走行出走最年少記録は、2009年のセバスチャン・ベッテル(当時19歳)だったが、この記録を一気に2歳も縮めてしまったのだ。
このフェルスタッペンの年齢や経験不足という問題は、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)も動かしてしまうことになった。FIAでは2016年以降についてF1出走に必要なスーパーライセンスの発給要件を厳しくするとともに、年齢も最低18歳以上という基準を設けることになった。
フェルスタッペン本人も、2013年にはまだカートレースをしていたにもかかわらず、それからわずか1年足らずでF1へと駆け上ることになったのは自分でも驚きだったと認めている。
フェルスタッペンは、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「昨年の冬は、2年間はF3でやって、その後どうするか決めることにしようという計画を立てていたんだ」
「そしたら、始めてからすぐにかなりいい成績をあげることができた。そして、そこからすごく短期間のうちにいろんなことが起こったよ」
「自分でもまさかこういうことになるとは思っていなかった」
「最初は、それ(F1)をやるために必要なもの(能力)を自分が持っているかどうか分からなかった。僕は分析を行い、自分にはそれがあると認識できたんだ」
フェルスタッペンは、あたかもすい星のごとく現れた若い自分に対する批判が、これからもしばらくは続くだろうと思っていると次のように続けた。
「正直に言って、これまでに言われてきたことに関しては全然気にしていないんだ。それに、そういうことはこれからもしばらくは続くことになるだろうからね」
「ここまでに、僕は3回のフリー走行でF1カーを走らせるチャンスを得てきたけれど、ほかのドライバーたちのように事故を起こしたりしたことはないよ」
そう語ったフェルスタッペンは、次のように付け加えた。
「僕は、あまりあせらずに、徐々に慣れようとしているんだ。でも、僕が記録したラップタイムは、すでにかなりいいものだったよ」