FIA(F1統括団体である国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、今季経営破たんに陥ったケータハムやマルシャのことをあまり大げさに考えすぎる必要もないと語った。
管財人によってチーム清算手続きに入っていたケータハムが最終戦のアブダビGPには復活を遂げたものの、マルシャも経営破たんに陥ったことにより、第17戦アメリカGPと続く第18戦ブラジルGPでは、それまで22台あったF1カーが18台に減ってしまっていた。
こうしたことにより、2015年には出走台数を一定数確保するために、トップチームには3台目のF1カーを出走させることが要請されるのではないかとの推測も呼んでいた。
だが、トッドが、しばらくの間は18台でも十分だと発言したこともあり、このトップチーム3台エントリーの可能性は低くなってきている。
そのトッドは、『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「2016年には新しいチーム(ハースF1)が加わることになる」
「だから、最悪のケースでも、2015年には18台が走り、2016年にはそれが20台となる。それに、さらにひとつ以上チームを増やすために、新たな試みを行うこともできるだろう」
「だが、これを成功させるためにはコスト削減が必須だ」とトッドは主張している。
しかし、トッドは今季ケータハムとマルシャの2チームが経営破たんに陥ったことに関してあまり大げさに考える必要はないとし、それも「このスポーツの一部なのだ」と主張している。
「もちろん、私はケータハムとマルシャに起こったことをよろこんでいるわけではない。だが、そういうことは常に起こるものなんだ」
今季、新たなF1チャンピオンチームとなったメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も、F1に核となるチームによるグループが残りさえすれば今後も衰退することはないと主張している。
「彼ら(F1チーム)は、やって来ては去っていくものだ」
『Maxim(マキシム)』に語ったヴォルフは、次のように続けた。
「私は、ここには核となるグループがあるし、それが非常に重要なことだと思っている。そしてそのグループはずっとそこに存在してきた」
「それを忘れないことが大切だよ」とヴォルフは付け加えた。