レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが、6日(土)の未明に盗まれたレッドブルのトロフィーが戻ってくるチャンスはあまりないだろうと認めた。
レッドブルでは、何者かがクルマでミルトンキーンズにあるレッドブルのファクトリーの入り口を突き破り、60個以上におよぶトロフィーを奪い去ったことを確認していた。
ドイツのメディアが報じたところによれば、実際に盗まれたのは64個のトロフィーで、レッドブルがこれまでにF1で獲得した142個のほぼ半分にあたる数だったことが明らかとなっている。
マルコは、『Bild(ビルト)』に次のように語った。
「トロフィーが陳列されていたケースは大きなハンマーでたたき割られていた。彼ら(盗賊)は、2分半でその仕事をやり終えていたよ」
マルコによれば、防犯カメラにはその光景がすべてとらえられており、10人のマスクをかぶった人物たちがファクトリーのガラス製のドアをクルマで押し破って、トロフィーを奪い去っていたという。
さらにマルコは、『Die Welt(ディー・ヴェルト)』に次のように語っている。
「あのギャングどもは、我々のトロフィーを溶かしてしまうだろうと想像しているよ。彼らが無造作に(トロフィーを)クルマに投げ入れていたことから判断すればね」
「銀の現在の価格はかなり高いし、(トロフィーのままでは)非常にユニークだから売りさばくことはできないだろう」
マルコは、トロフィーが盗まれたことによる金額的な損失はそれほど大きくはないにせよ、それらのトロフィーは4度F1タイトルを獲得したレッドブルにとっては値段のつけようがないほど貴重なものだったとし、次のように付け加えた。
「ひとつのカップにつき5~10ポンドの銀が含まれていたとしても、合計でせいぜい2,000~3,000ユーロ(約30~45万円)だろう。ばかげた話だ」