なかなか2015年のドライバーラインアップの発表に至らないマクラーレンだが、チームが何らかの「問題」を抱えていることがその遅れの理由ではないかとうわさされている。
しかし、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエがそれを否定するコメントを行った。
フェルナンド・アロンソの加入が間違いないと考えられているマクラーレンだが、いまだにその2015年のチームメートが誰になるのかは発表されておらず、2009年のF1チャンピオンであるジェンソン・バトンと2014年にデビューを飾ったケビン・マグヌッセンに関しては、もしシートを失うということになれば今後のレースキャリアへの影響も大きくなる。
こうしたマクラーレンの姿勢に関してはF1関係者からも大きな批判の声が上がっている。『Times(タイムズ)』のケビン・イーソン記者は、現在のマクラーレンの状況を次のように厳しく論評している。
「チーム(マクラーレン)は、優柔不断であるとの評判を芸術とも言える域にまで高めている。彼らの姿勢は恥ずべきものだ!」
マクラーレン総帥であるロン・デニスがこの遅れの原因を作っている張本人であることは間違いないだろう。デニスは、共同オーナーであるマンスール・オジェやバーレーン国営投資会社との間で、その支配権を巡って争っているのではないかとうわさされている。
だが、ブーリエは『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「問題は何もないんだ。ただ、マクラーレンにとっていい選択をするための検討に時間がかかっているだけだ」
マクラーレンとしても、アロンソのチームメートになるのはバトンかマグヌッセンのうちのどちらかだということを基本的に認めている。
「我々の責任は、マクラーレンを再び勝てるチームにすることだし、2人ともものすごいドライバーだ」
そう語ったブーリエは、次のように付け加えた。
「ジェンソンがF1チャンピオンであることは言うまでもないし、我々としても彼らのどちらとも一緒に続けていきたいと思っている。だが、我々はチームにとって何が最善なのかということを決断しなくてはならないんだ」