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エクレストンのF1運営に黄信号

2014年12月05日(金)4:19 am

報道によると、長年F1のトップにいるバーニー・エクレストンの座が、またしても危ない。

彼は今年、ドイツの元銀行家ゲルハルト・グリブコウスキーが絡む贈収賄事件の裁判をくぐり抜けたばかり。

ところが今週、イギリス『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ:以下FT)』、『Times(タイムズ)』、『Sky(スカイ)』は相次いで、F1取締役会のトップにポール・ウォルシュが就任の見通しと報じた。

実はこの人事、「エクレストンが取り仕切るF1にとって終わりの始まり」といわれる。

FT紙のロジャー・ブリッツ記者は次のように伝えた。「F1取締役会が来週あたまに予定されている。情報筋によると、議題は会長人事だ。二年間、取締役会を仕切ってきたネスレ会長ピーター・ブラベック氏に替わってウォルシュ氏の就任が話し合われる」

ブリッツ記者によると、ブラベックは現在、病の治療を受けている。

ウォルシュは、今年に入って大手酒造会社ディアジオのCEO(最高経営責任者)を辞任。ディアジオは、数々の洋酒ブランドを所有する。その中のひとつは、マクラーレンのスポンサー、ジョニー・ウォーカーだ。

F1大株主の投資グループCVCは、ウォルシュに「取締役会の議長だけでなく、重役としての仕事」を数々、任せたがっているという。そうなれば、「現CEOであるエクレストンは役割を取られ」かねないとFT紙は分析する。

エクレストンは84才と、かなりの高齢だ。彼はウォルシュの台頭について「別に問題はない」と話す。

「それがF1にプラスなら、私にとっても喜ばしい」とエクレストン。

ドナルド・マッケンジーCVC会長も、今回の人事を後押ししていると見られる。マッケンジーは、「よりプロフェッショナルな取組みをF1運営に」求めているとブリッツ記者は指摘する。

「取り分けマッケンジー氏は、デジタルや広報宣伝の戦略を心配している」とFT紙はいう。もはやエクレストンは「名誉職」に甘んじるしかないのかもしれない。

もっとも、ブリッツ記者によると「エクレストン氏は、そのようなポストに収まる気はないといっている」らしい。

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