マックス・フェルスタッペンが、どうやらF1史上最初で最後の17歳のドライバーということになりそうだ。
トロロッソは、今季まだ16歳だったオランダ人ドライバーのフェルスタッペンと2015年の契約を締結。来年3月には17歳という史上最年少F1ドライバーが誕生することとなった。
だが、まだほとんど経験のない17歳のドライバーをモータースポーツの最高峰シリーズであるF1にデビューさせることには各方面から疑問や非難の声が上がっていた。そして、F1統括団体であるFIAが発給するスーパーライセンス(F1出走に必要な免許)の発給基準を明確にするよう求める声も強くなっていた。
そしてFIAは、3日(水)にカタールのドーハで行われた世界モータースポーツ評議会において、スーパーライセンス発給要件を見直すことを発表している。
だが、その新規定が適用されるのは2016年からとされており、すでに17歳で来年F1デビューを果たすことが決まっていたフェルスタッペンには影響は及ばない。
事実、フェルスタッペンのデビューに向けた準備はすでにかなり進められており、今週も雨となったイタリアのイモラ・サーキットにおいて2012年型F1カーでのテスト走行も行っている。
しかし、2016年以降は、もしフェルスタッペンと同じような状況のドライバーが現れたとしてもF1デビューすることはできなくなる。
今回FIAが新たに定めた基準には、「有効な運転免許を所持」していることが条件として加えられている。フェルスタッペンの母国オランダでは18歳にならないと自動車運転免許の取得ができないため、当然ながらフェルスタッペンはいまだに公道を自分でクルマを運転することはできない。
さらに、年齢制限も設けられた。2016年以降は、F1にデビューできるドライバーは最低でも18歳以上とすることが決まっている。
加えて、下位カテゴリーのフォーミュラ・シリーズで少なくとも2年の経験があることも求められるようになる。
今年カートを卒業してヨーロッパF3に上がり、そこで初めてフォーミュラカーによるレースを経験したフェルスタッペンだが、参戦初年度をランキング3位で終えている。
いずれにせよ、FIAにスーパーライセンス発給基準の見直をさせるまでに至ったフェルスタッペンがすでに「大物」であることは間違いないようだ。