23日(日)のF1最終戦アブダビGPで優勝、二度目のF1世界選手権を制したルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、いよいよ契約更改に臨む。チームも、間髪を入れず交渉に入りたい考えだ。
ハミルトンと僚友ニコ・ロズベルグが今季選手権のトップと2位を独占したメルセデスAMGでは、2015年も両名とともに新たなタイトル争いに挑むとしている。
ところが、2016年以降についてははっきりしない。契約を交わしているのはロズベルグだけだ。
ハミルトンとの契約は2015年で切れる。それ以降は、新たな挑戦を求めてチームを抜ける可能性もある。
二度めのF1タイトルを決めた後、ハミルトンは「新しい挑戦を探す気なんて、これっぽっちもないよ」と語っていた。
「むしろ、これが始まりという気がする」
アブダビGPに先立ってチーム CEOのトト・ヴォルフは、24日(月)か25日(火)にもチーム会長ニキ・ラウダを伴ってハミルトンと2016年以降の交渉を行うとしていた。
タイトルを決めた日曜の晩には、ハミルトンに祝勝会の”二日酔い”が残っているうちに話し合いを始めればいいなどと冗談を飛ばしたヴォルフ。
ところが当の本人は、シーズン終了後すぐの交渉にあまり積極的ではない。
「まだ一年あるじゃないか」とハミルトン。「どうせ(メルセデスは)僕の家みたいなものだし、特に急ぐ必要はないんじゃないかな。このチームで僕は十分幸せだよ」
ハミルトンとメルセデスAMGが2015年以降も相思相愛なのは明らかだ。「今後数週間ではっきりさせる」とラウダは23日(日)、ドイツのテレビ局に語っていた。
「彼がハッピーなら、われわれもハッピーだ。何も問題はない」
ただし、実際に条件をつめるのは思ったより難しいかもしれない。なにせ、史上最高のF1ドライバーになる可能性さえ秘める二度の世界王者なのだ。
「ルイスはチームに自宅のような居心地のよさを感じている」と話すヴォルフ。「それにわれわれのマシンはF1グリッドで最速といわれる。これはチーム側の大きな武器だよ」
「もちろん、早期に契約がまとまる保証なんて何もない。是が非でもルイスに残ってもらいたい。彼はメルセデスAMGの物語で重要なキャラクターだからだ」