2014年F1ドライバーズ世界選手権決定戦を前に、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が僚友ルイス・ハミルトンに対してクリーンな戦いを要求した。
選手権トップのハミルトンは、優勝するか2位に入れば自動的にタイトルを手にする。ロズベルグが王座に就くには優勝が必須で、しかもハミルトンにトラブルが起きるか、強力な競争相手に負けて3位以下に留まってもらわねばならない。
「やれるだけのことはやって、プレッシャーをかけてみるよ」とは20日(木)のロズベルグの弁だ。
「ブラジルGPでルイスはミスを犯した。従ってチャンスはある。僕としては、なるべく頑張って走り続けるしかない」
今季、二人の仲はすっかり冷えきってしまった。アブダビでも報道陣の前で無理やり握手をさせられ、かえって二人の緊張関係があぶり出された。
彼らの関係に決定的なヒビが入ったのは、5月下旬の第6戦モナコGPだ。コース上でミスをしたふりをして予選の走りをダメにされたと、ハミルトンがロズベルグを非難したのだ。8月下旬の第12戦ベルギーGPでは、両者の接触が起きている。
この日、2014年のタイトル争いについてある記者が発言。今季の二人は「決して正々堂々と」バトルを展開していないというのだ。ハミルトンの答えはこうだ。「確かにそんな感じだね」
23日(日)のタイトル決定戦はせめてクリーンなレースを心がけられないものかと記者がいうと、ハミルトンは次のように答えた。「それはどうかな」
これにロズベルグが咬みついた。「ルイスがきれいなレースをするには、単独で走ってくれればいい。ほら、真っ当なレースをする方法がないこともないだろう?」