F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、F1インドGPが2016年のF1カレンダーに復帰するかもしれないと認めた。
先週、インドGP主催者であるジェイピーの上級役員が「2017年までにはレースが再開できるよう取り組んでいる」と語ったことが報じられていた。
2011年に初開催されたインドGPは、その後2013年まで3年間連続で開催されたが、今年のカレンダーからははずされていた。これは主催者側の財政問題に加え、インドの複雑な税法がネックになったものだとされている。
■インドGP復活についてロシアで大筋合意に達していた
そのジェイピーの上級役員が、ニューデリー近郊にあるブッダ・サーキットでのレース再開を目指して「必死な」取り組みを続けているとし、『PTI通信』に再び次のように語った。
「最近、我々のボスであるサミール・ガウルがバーニー・エクレストンとソチで会合を持ち、インドでのレース再開に関する話し合いを行った」
「実りのある話し合いが行われ、もし計画通りにすべてが進めば、インドGPは2016年にまた開催されることになるはずだ」
エクレストンもその報道を認め、「ロシアで有意義な話し合いを行ったよ」と語り、次のように続けた。
「税金やほかの関連問題もそのうち解決されるだろうとの確信を得たし、そうなればよろこんで再開するよ」
「すでに2015年の開催には遅すぎる。だから2016年に向けて取り組んでいるところだ」
ガウルもそれを認めるとともに、ロシアで行われた会議では主催者もF1首脳部がインドGP復活に関して「大筋で合意した」ことを明らかにしている。
「2015年に関してはすでにカレンダーがほぼ確定しているから厳しいだろう。我々は2016年の復活を目指すべきだと考えている」とガウルは付け加えた。
■インドGP復活のカギはインドの政権交代
突然、インドGPの復活に現実味が帯びてきた背景には、インドで今年政権交代が起こったことがある。F1が2013年限りでインドGP開催をやめた理由には当時の政権下でのインド税法が大きくかかわっていた。当時、インドではF1はスポーツイベントとして認められておらず、ほかの国々に比べると法外な税金が課されていたのだ。
ジェイピーの上級役員も「現在の政権は多くの国際的イベント開催を促しており、インドGPもその恩恵を受けることになるだろう」と語った。
しかし、2016年にはすでにアゼルバイジャンがカレンダーに加わることになっている。2015年はすでに20レースが開催されることになっているが、2016年にアゼルバイジャンとインドの2レースが加われば年間22レースということになる。そうなるとF1チームからの反発も大きくなりそうだ。
「本当に年間22レースも開催することが可能なのだろうか?」とジェイピーの役員も首をかしげた。