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F1「カルテル」疑惑

2014年11月20日(木)7:05 am

今週末のF1最終戦アブダビGPで会談を要求する書簡を送ってよこした3チームに、バーニー・エクレストンが怒り心頭だ。

グリッド最後列の常連ケータハムとマルシャの撤退後、同じくプライベート系で発言権や収入の格差に不満を抱くロータス、フォース・インディア、それにザウバーは、レースをボイコットする姿勢まで見せた。

上記3チームの署名入り書簡でフォース・インディアの副代表ボブ・ファーンリーは、収益の配分方法はもとより、大チームを中心に戦略グループを構成、一手に規則を決めるのは「カルテル」のやり口だと決めつけたうえ、もはや法的手段も辞さないとしている。

イギリスのスポーツ情報通信サービス『PA Sport』によるとエクレストンは、次のように応じたという。「彼(ファーンリー)にはカルテルの意味を理解してもらいたいね。もし知ってのうえなら、いったいどんなカルテルがあるというのだ」

「彼のいっていることは、まったくのデタラメだ」とエクレストン。「彼らチームの代表やマネージャーと会って話をするたび、同じ問題に突き当たる。彼らは自分たちの発言内容を理解していない」

それでもエクレストンは、アブダビで彼らと会って話をする模様だ。もっとも、第18戦ブラジルGPで行なった会談についてエクレストンは、「ただただ時間の無駄」だったと吐き捨てている。

果たして次の交渉でチーム側の怒りは静まるだろうか。エクレストンは否定的だ。

「彼らは契約にサインしたのだ。もちろんその内容は把握しているし、金をいくらもらえるかも知っている」とエクレストン。

「ただ、彼らの支出だけはこちらの管理が及ばないね。いかんともしがたい問題だ」

「どうにも常識の範囲内でビジネスを展開しているとは思えない」

『PA Sport』とのインタビューでエクレストンは、一点だけチーム側に同情的である。昨年までのV8自然吸気からV6ターボに移行したため、カスタマーエンジンの請求金額がはね上がったのだ。

かつて自身もチームを運営し、今はイギリスのテレビ局でF1解説を行なっているエディー・ジョーダンは、今回の事態を招いたエクレストンに辞職を勧めている。

イギリス『Daily Mail(デイリー・メール)』紙上でジョーダンは、とりわけ気がかりな点を指摘する。エクレストンは、若いファン層を相手にしていないのだ。70才の前期高齢者の方がよほど金持ちだといい放ったのである。

「もはや手に負えない」とジョーダン。「果たして発言は真意なのか、それが意味するところを彼は理解しているのか、誰にも分からない」

「われわれはF1の番人のようなものだ。健全で競争力あるF1を次世代に手渡す義務を負っている」と、ジョーダンはいうのだった。

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